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竜のもうひとつの瞳
第九十三話
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お金あるのかしら。
変なフィギュア貰っても困るなぁ。

 「と、友達いないし、こ、こういうのを人にあげるのは、は、初めてだから」

 やっぱり友達いないのか……そりゃ、友達の一人もいれば人を勝手にミンチにはしないか。

 「……メアド、スマホ持ってんだからあるでしょ。それ教えなさい。
また話し相手が欲しいからってミンチにされちゃたまんないし、やられた方も困るでしょ?
メル友くらいにはなってあげるから、アドレス教えて」

 嬉しそうにスマホを取りに席を立つ神様を見て私は溜息を吐いた。
何と言うか、あの子じゃ話し相手にならなさそうな感じするしさぁ……松永なんかさらっと出来る辺りきっとドSだろうし、
苛めることは出来そうだけど、あの神様の相手が出来るとは到底……つか、神様の相手させるのも可哀想な気もするしなぁ。
折角可愛いんだし、寄って来る男は結構いそうだし。
真っ当な男彼氏にした方がいいよ、間違いなく。

 「か、可愛いって言ってくれるのは嬉しいですけど、係長の面倒見るのも私の仕事です!」

 おっと、ここじゃ心の声がだだ漏れだったんだっけか?
……ま、いっか。やましいこと考えてないし。きっとメイド服姿で絶対領域とか似合う、とか考えてないし……あ。

 「そ、それ、ぼ、僕も思った!」

 神様が同調してくれるもんだから、黒髪の可愛い子が顔真っ赤にしていなくなってしまった。
あちゃー、やっぱり心の声がだだ漏れってのはいけないなぁ……。セクハラっぽいこと考えてたら一発で訴えられちゃう。

 「っていうかさ、どうせだから最後に教えてよ。何で私のことBASARAの世界に放り込んだのよ。
バグが起こるかも〜って危険があったの知ってるんでしょ?」

 無双が好きだって言ってるのにBASARAの世界に放り込んだのも、
大変なことになるって分かってるのにそのまま留まらせたのも意味が分からない。

 「あ、あのまま放っておいたら、じ、自殺でもしたんじゃないかって、お、思ってたから……
げ、現実世界に、か、関わる権利は僕には少ないけど、で、でも、じ、人生捨てたもんじゃないって、お、思ってもらいたかった」

 「だから無双じゃなくてBASARAの世界に?」

 「そ、それは手違い」

 こん畜生、手違いでBASARAの世界に放り込みやがったな? ……まぁ、もういいけどね。

 「でも何で私? 私の事情なんて現代社会じゃ大して珍しい話でもないじゃん」

 「う、うん。で、でもさ、ぼ、僕達って、け、結構似てると思わない?」

 ……は? それは外見か? 中身の話か? どっちにしてもイラッとするぞ?

 とりあえず神様にアドレス教えてもらって、後でメール送っておくからと言って現代に戻してもらった
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