第九十二話
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で死んでいくわけじゃないっていうのが、嬉しくて堪らないんです。
そんなこと言ったら、きっと怒るかもしれないけど。
人間は独りで生まれて独りで死ぬ、そういうものだと誰かが言ってたけども、
私と小十郎は同じ身体を共有して一緒に死んでいくのだから寂しくは無いし、怖くも無い。
政宗様、長い間ありがとうございました。
最初の頃はこんなヤンキーになって最悪だし、小十郎をヤクザにしやがってと思ってたけど、
今は無双の貴方じゃなくてBASARAの貴方に仕えられて良かったと思っています。
貴方からもたくさん幸せを貰いました。
でも、伝えると調子に乗るし言ってやるのも悔しいからそんなことは口が裂けても言いません。
そうそう、手篭めにされそうになったのは良い思い出にはなってませんからね。勘違いしないように。
「……じゃ、おやすみなさい。政宗様……あー、私らいなくなったからって、狂ったように色に走らないように……
あと、箍が外れたように人に迷惑かけないで下さいよ……もういい歳してるんですからね……?」
「最期の最後にそんな心配かよ!! ったく、変な心配ばっかりしやがって……安心しろよ。
んなことしねぇから。……Good night、小夜」
政宗様の優しい口付けを受けて、安心して私は目を閉じた。
完全に意識が落ちる瞬間、私の頬に触れた暖かい雫が何だったのかは……考えないことにしてあげた。
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