過去編 ウルトラピルザファイト
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テンペラー軍団が地球に襲来し、この次元における「6兄弟」との決戦が始まった運命の日から、約5年前。
怪獣や宇宙人による侵略が活発化し始めていた、この当時。ウルトラマンカイナに続き、地球を守護していたウルトラアキレスこと暁嵐真は――最大のピンチを迎えていた。
『くそッ! こいつッ……俺のパワーでもびくともしないなんて、一体どんな重さなんだよッ!』
巨大な2本の角を備え、のしのしと緩慢な動作で山岳地帯を進行している巨大な怪獣。「メガトン怪獣」の異名を取るその怪獣――スカイドンは、アキレスに角を掴まれながらも全く意に介さず進み続けている。
2本の角を握り締め、押し返そうと踏ん張るレッド族の巨人は、20万tという規格外の重量を前に完全に押し負けていた。アキレスの足元は土や岩を抉るばかりであり、スカイドンの進行を全く阻止出来ていない。
BURKの戦闘機隊も上空から激しく爆撃しているのだが、どれほど頭上から爆弾を落とされても、当のスカイドンは何の反応も示してはいなかった。
「クソったれ……! 20発以上の爆弾を叩き込んだってのに、傷一つ付いてねぇなんてッ……!」
「隊長、このまま奴の侵攻を許せば街が……!」
「分かってらァッ! 畜生め……! アキレスのパワーでも押し返せないような怪獣なんて、一体どうしろってんだよッ……!?」
上空からその戦況を見詰めていた弘原海隊長と駒門琴乃は、スカイドンの進路上にある都市に目を向け、焦燥を露わにしていた。
アキレスやBURKに対する攻撃の意思を示していないスカイドンは、一見すれば無害なようにも見えるが。ただ前進するだけで地響きを起こすその巨体を放置しては、周辺の市街地に甚大な被害を及ぼしてしまうのだ。
特に、アキレスの背後にある市街地への侵入を許せば、街はスカイドンによって踏み荒らされてしまうことになるだろう。その時の物的、人的被害の大きさは計り知れない。
地球人類の守護を担うBURKとウルトラマンの誇りに賭けて、この怪獣だけは絶対に阻止しなければならないのだ。
その焦りゆえに勝負を急いだアキレスは、敢えて一度、角から手を離して距離を取ると。左腕のブレスレットから、三又の槍――「ウルトライデント」を顕現させる。
『これで……どうだァアッ!』
そして、勢いよくスカイドンの眉間目掛けて投げ付けたのだった。三又の切先は怪獣の角をへし折り、そのまま顔面に突き刺さって行く。
だが。悲鳴を上げながらも侵攻を止めようとしないスカイドンは、自分に痛手を負わせたアキレスをついに「敵」と認識したのか。怒りの咆哮を上げると、凄まじい火炎放射を浴びせて来た。
『うおわぁああッ!?』
直撃す
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