暁 〜小説投稿サイト〜
炎髪灼眼の討ち手と錬鉄の魔術師
外れた世界へ
一章 「訪れた最期」
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はなんだ?


1.檻、または窓枠を切断し脱出
2.穴を掘って地下から脱出
3.協力者を探し、協力させる


部屋を見渡すが、道具になりそうな物はない。
「道具が無いんじゃ、切断や穴堀りをする以前の問題じゃないか」
見た所、周りの牢には誰も居ない。
建物の外に見張りが居るかどうかも怪しいものだ。
協力してくれそうな人なんて、簡単に見付かれば苦労はしない。
オマケ程度に檻にもう一蹴りを入れてから、士郎は備え付けのベッドに腰をかけた。

さて、これからどうしたものか。
流石に見張りが居ない事はないだろう。
けど、魔術も使えない上、道具もない。
ついでに言うなら、道具に出来そうな物もない。

まぁ、そう悲観的になる事もないか。

状況は芳しくないが、絶望的ではない。
魔術が使えない場所と言う事は、裏を返せば魔術が使われていないと言う事だ。
つまり、この檻はただの金属の棒だし、石で敷き詰められた床の下には地面が待っている筈だ。

絶対的に脱出が不可能な状況ではないだろう。
前提として、時間が有ればの話ではあるが……


投獄より『おそらく』一週間ほど経った。
残念ながら、脱出の糸口はまだ見えていない。
檻は思いの外に頑丈だし、床はどうやっても素手では掘れそうにないからな。
ちなみに食事はとれている。
パンとコップ一杯の水を一日一食だけだが。
全く、スープの一杯でも出してくれれば良いものなんだけどな……。
道具としてスプーンが欲しい、ってだけだからスープである必要はないんだが。
この二つはトレーの上に無造作に乗せて置かれているだけな上、何だかんだでちゃっかりと回収されるからコップを盗む事も出来ないし……

道具に成りうる物を与える気はないって事だよな……。

さて、今日はどうするかな?
最初の一日目は鉄格子を回そうとしたり、蹴って歪めようとしたんだが……。
回して穴でも拡げてやろうとしたが、なかなかどうしてビクともしないので、これは早々に諦めた。
また、頑丈な格子らしく蹴っても傷一つ付かない。
けど、収穫はあった。
何処とも知れない監獄だから、どんな奴が見張りをしているのか楽しみだったんだが……。
なんと、ゴーレムだった。
ゴーレムと言っても遠隔操作の土塊じゃなくて、自立行動型の奴なんだが。
実際の刑の執行には執行人が来るんだろうが、とにかく分かった事は人里離れた場所に俺が居ると言う事だな。
普通、投獄されたら色々と拷問紛いの事がされるだろう。
それが今になってもされないって事は、滅多にそれらを担当する奴が来ない場所って事になる。
何処にでも簡単に行ける今の時代に、そんな場所なんか逆に珍しい物だ。

話を戻そう。
現状で脱出の可能性が有るのは、穴を掘って地下か
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