第九十一話
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して私を見た。
「タイムリミット、ってことかな? ってか、ちょっと酷くない?
勝手にBASARAの世界に叩き落しておいて、都合が悪くなったからって排除するってどうなのよ」
「卿がこの世界にいると、多大な影響を与えてしまうのでね……悪いが、元の世界に戻させてもらうよ」
しかも死ぬわけじゃなくてよりにもよって現実世界に帰るってわけかい。
……まぁ、こんなバグを呼び起こした以上仕方が無いとは思うけどもさぁ……。
「小十郎は?」
「一応ゲームのキャラクターの一人なのでね……この世界で天寿を全うした後に卿の世界で生まれ変わってもらうつもりでいる。
未だこの世界に卿ほどの悪影響を及ぼす存在にはなっていないのでね」
なるほど、それはそれは。まぁ、小十郎が無事だって言うんならそれはそれで良かった。
てか、このまま政宗様から引き離したら現実世界で自殺するよ、この子。
パラパラと崩れていく私の身体を幸村君が抱きしめてくる。
「小夜殿! 留まることは出来ぬのか……某はまだ、小夜殿を攫えるほどに立派な男にはなっておらん!」
その言葉に周りがどよめいた。政宗様もはっきりと本人の口から聞いて眉間に皺を寄せてるし。
「景継! お前は俺の右目だろ! 真田に攫われるのは許せねぇが、勝手にいなくなんのはもっと許せねぇ!!」
政宗様にはこんな言葉に加えて唇をしっかりと奪われて、更に周りをどよめかせている。
つか、最後の最後でこんな美味しい展開でいいのか? いやいや、良いだろうもうこの際。
「若い子にモテるのは悪い気しないけどもさ、人間誰しも寿命ってもんがあるからさぁ……仕方が無いのよ。これも」
そう、仕方が無い。……私がこの世界にいることで、ここがおかしくなっちゃうっていうのなら、帰るしかないじゃない。
だってさぁ……好きになっちゃったんだもん。この世界も、皆も。
私のせいでこの世界が崩壊するかもしれないなんて、嫌じゃない。
もうあと少しで消えてなくなる、そんな様子を小十郎が今にも泣き出しそうな表情で見ているのが目に入った。
馬鹿、そんな顔で見てるんじゃないわよ。これから本当に一人で生きなきゃならないんだから。
いや、政宗様もいるし他の皆もいる。もう“独り”じゃないのか。この子は。
じゃあ、私は? また、“独り”に戻るのかしら。……それも仕方が無いか。だって、元々私は独りだったんだし。
諦めにも似たような感情を覚えたその時、神様が勢いよく手を上げる。
「ひ、一つだけ、助ける方法があるよ?」
自称神様の言葉に全員が一斉に神様を見る。
何か教えろ、と詰め寄るアニキに怯えながらも、ある一つの方法を教えてくれた。
その言葉に顔を引き攣らせた
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