第四十九話 自分しかない人間その十四
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「私達を誰が守ってくれるの?」
「頭下げてもね」
「北斗の拳のモヒカンみたいなのだったらね」
「助からないわね」
「ああした連中には軍隊でないとね」
即ち自衛隊でないと、というのだ。愛は無意識のうちに自衛隊を軍隊とみなしてそのうえで咲に話していた。
「私達を守ってくれないから」
「自衛隊は必要ね」
「そして戦争以上にね」
何と言ってもというのだ。
「災害よ」
「地震とかね」
「東京で地震なんてね」
「実際にあったわよね」
咲は顔を曇らせて答えた。
「関東大震災とか」
「幕末にもあったでしょ」
「安政のね」
「戦争はかわせてもね」
政治によってだ。
「災害はそうはいかないのよ」
「いきなり来るからね」
「はっきり言って戦争より怖いわよ」
「地震はね」
「あと台風、津波、洪水、火山の噴火にってね」
「多いわよね」
「落雷だってあるし火事だってね」
愛はそうした災害を挙げていった。
「あるでしょ」
「その後で救助とか復興とかはね」
「自衛隊がないとね」
「どうしようもないわね」
「ちゃんと動ける訓練をしていて」
そうしてというのだ。
「道具も持っているから」
「災害が起こる度に活躍してくれてるわね」
「それが現実よ」
「そうよね」
「それがわからないでね」
それでというのだ。
「そんなこと言ってる人達はね」
「どうしようもないわね」
「だからカルトだってね」
その様にというのだ。
「私も思うしね」
「言ってるのね」
「そうよ、自衛隊は必要よ」
絶対にというのだ。
「何と言ってもね」
「それが現実ね」
「というか自衛隊って悪い組織じゃないでしょ」
「ええ」
咲もそう思っていてこう答えられた。
「どう見てもね」
「戦前の陸軍海軍もね」
「そうよね」
「滅茶苦茶軍律厳しくて」
そうしてというのだ。
「規律正しかったのよ」
「そうだったのよね」
「もう悪いことはね」
略奪等はというのだ。
「軍律が絶対だったから」
「なかったわね」
「実際はね」
「そうよね」
「健康で体格がよくて品行方正な人が選ばれたから」
徴兵制ではだ、そして士官学校や兵学校なら学校の成績も求められたことは最早言うまでもないことである。
「悪いことなんてね」
「しなかったわね」
「むしろ自衛隊以上にね」
「じゃあ嫌う理由ないわね」
「武士だったから」
かつての日本軍はというのだ。
「だからね」
「悪いこともしなかったわね」
「それで自衛隊もよ」
この組織もというのだ。
「そこにいる人達もね」
「規律が厳しいから」
「そりゃ悪いことをする人もいるけれど」
「僅かよね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「
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