第四幕その七
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「物凄く便利だよ」
「そうだね、それじゃあ」
「ここは列車に乗って」
「それで熊センターまで行こうか」
「そうしよう」
こうお話してでした。
一行は駅に入りました、すると白いお髭を生やした駅員さんがいて皆に穏やかな笑顔で尋ねてきました。
「何処に行かれますか?」
「熊センターまで行きたいんだ」
王子が笑顔で答えました。
「そちらにね」
「わかりました、お空から行かれますか?」
駅員さんは王子にこうも尋ねました。
「それとも」
「うん、地上か地下か」
「何処で行かれますか?」
「ここは地上で行かせてもらうよ」
「そうされますか」
「それでね」
「ではその様に」
駅員さんが頷くとでした。
一行の横の線路にSLの列車が来ました、車両は黄色くてその色がウィンキーのものであることがわかります。
皆は八両あるその列車に乗りました、列車は早速動きだしました。
客席に座ってです、王子は個室の客席で一緒になっているジョージ達五人にお話しました。
「この列車はそれぞれのお客さんが行きたい場所に行ってくれるんだ」
「凄い列車ですね」
「前よりも凄くなっていますね」
「自分が行きたい場所に行ってくれるなんて」
「それもお空飛んだり地下に行けるなんて」
「かなりですね」
「そうだね、実はお空を飛べる様にしたことは」
それはというのです。
「オズマ姫なんだ」
「オズの国の魔法を使って」
「そうしてですね」
「それでそうなりましたね」
「それで、ですね」
「お空も飛べるんですね」
「そうなんだ、夜空を飛んで進めば」
その場合はといいますと。
「銀河鉄道にもなるよ」
「あっ、童話ですね」
恵梨香は銀河鉄道と聞いて言いました。
「私の国の童話の」
「あの童話もオズの国にあるのね」
ナターシャはこのことに目を丸くさせました。
「そうなのね」
「流石はオズの国だね」
カルロスは感心さえしています。
「あの童話みたいなこともあるなんて」
「お伽の国だけはあるよ」
神宝はこのことを実感しています。
「本当に」
「何かそう聞きますと」
ジョージは言いました。
「僕達もそうしたいですね」
「じゃあ次に乗る時に乗ろう」
そうしてとです、王子は五人に答えました。
「そうしよう」
「そうしてくれますか」
「銀河鉄道の夜を再現してくれますか」
「僕達に」
「その時楽しみにしています」
「鉄道で夜空を飛ぶことを」
「そうしようね、さてこの列車に乗ったら」
王子はさらに言いました。
「朝も昼も自足百数十キロで進むから」
「当然夜もね」
王女も五人にお話します。
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