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星河の覇皇
第八十部第五章 秘密兵器その二十五
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「それは軍事、戦略や戦術も同じで」
「シャイターン主席は陣頭指揮を行いますね」
「はい、普段から軍服を着て」
「サハラではよくあることです」
 国家元首自ら戦場に出ることはだ、このことは戦乱に覆われてきた地域ならではのことであると言えるだろうか。
「まさに」
「左様ですね、それでです」
「ティムールはこれまでは」
「戦場においても」
「シャイターン主席の采配で、ですね」
「勝利を収めてきています」
 これは建国前からだ、シャイターンはアッディーンと同じく自身が戦場で軍を率いて勝利を収めるタイプなのだ。
 それが為にとだ、八条は指摘するのだ。
「ですから」
「この度ですね」
「はい、不在だったので」
「それが為にあの艦艇の存在にですね」
「気付く者がおらず」
「アッディーン大統領は有効に使い」
「勝利を手に入れました」
 そうなったというのだ。
「しかもその勝利はです」
「サハラの趨勢を決めました」
 劉も言ってきた。
「そうなりましたね」
「そうです、そこまでのです」
「決定的な勝利でしたね」
「そしてこの勝利からです」 
 さらにとだ、八条は述べた。
「オムダーマン軍はです」
「攻勢に出ますね」
「先程お話した通りです」
「これまで戦闘がなかった全戦線で」
「一気に攻勢に出て」
 そしてというのだ。
「戦線を突破し」
「ティムール領に雪崩れ込む」
「そうなるので」
「オムダーマンはですね」
「サハラの統一を」
 この地域の千年来の悲願であるそれをというのだ。
「手に入れることとなるでしょう」
「この度の勝利で」
「そうなります、そしてアッディーン大統領は」 
 八条は彼の話もした。
「サハラを統一し」
「皇帝になりますね」
「あの地域の」
「三人目の皇帝ですね」
 皇帝と聞いてだ、マックリーフは述べた。
「日本、エチオピアに続く」
「はい」
 八条はマックリーフに一言で答えた。
「人類社会で三人目の皇帝にです」
「なりますか」
「ローマ教皇も皇帝扱いですが」
「そうですね、あの方も」
「ですがこの場合の皇帝は」
「国家の主でありですね」
「家である」
 皇室、それだというのだ。
「そうした存在なので」
「皇帝と同格でも」
「皇帝ではないでしょう」
 ローマ教皇はというのだ。
「ローマ教皇は幾らバチカンが腐敗していても」
「そうした時代でもでしたね」
「世襲だったことはありません」
「カトリックは長い間聖職者は結婚出来ませんでした」
「妻を持てませんでした」
 公にはそうなっている、だが二十世紀でもバチカンに聖職者の子供が存在していたし中世は最早公然の秘密であった。
「ですから」
「そうでしたね」
「ですからこの場
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