第二章
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「ここは貴女の予言を聞きましょう」
「それがいいわ」
「戦のことも国の大事よ」
「それを何とかしないといけないわ」
「そうね」
リブジェは二人の姉の言葉に頷いた。
「お姉様達の言われる通りよ」
「ええ、ではね」
「それではね」
「予言の力を借りるわ」
こう言ってだった。
リブジュは姉達と共に居城であるヴィシュフラト城の中庭の菩提樹の下に国の貴族達を集めてそのうえで告げた。
「私の跡を継ぐ者のことで予言を受けました」
「まだ女王は夫君を迎えておられません」
貴族の一人が言ってきた。
「ですから」
「夫をですね」
「向かえよというのです」
「私はそう考えます」
こう女王に言った。
「どうか」
「このことは外の。戦のことでもありますが」
「そちらのこともありますか」
「私もお姉様達も戦は出来ません」
女性故にというのだ。
「ですからそのことについてもです」
「では尚更です」
その貴族は女王にあらためて言った。
「どうか夫君を迎えられ」
「そうしてですか」
「その方がです」
「戦があればですね」
「向かう様にすべきかと」
女王に強い声で薦めた。
「ここは」
「左様ですな」
「なら尚更いいですな」
「女王、夫君をお迎え下さい」
「そして跡継ぎをもうけられ」
「かつ戦で戦える様にしましょう」
「やはりそうした方も必要です」
他の貴族達も口々に言った。
「どうかここは」
「その様にお願いします」
「チェコの為にも」
「この国の為にも」
「予言ではさらに言われました」
女王は口々に言う貴族達に述べた。
「私もお姉様お二人も子はもうけられぬと」
「何と、そうなのですか」
「予言ではそうも言われたのですか」
「ではどうすれば」
「次の王は」
「王族の遠い血筋の者がスタジツュにいます」
この者がいるというのだ。
「その地を治めています、これよりその地に向かい」
「そうしてですか」
「そのうえで、ですか」
「その方を次の王にされる」
「その様にされますか」
「そうします、では参りましょう」
そのスタンジツェにとだ、こう言ってだった。
女王は姉達と共に貴族達を連れてその地に赴いた、するとそこはまだまだ拓けておらず誰もあ\が畑仕事に汗を流していた。
「随分と貧しいな」
「ここは確かプシェミスル殿が治めていたな」
「そういえば彼は王族の血を引いていた」
「かなり遠縁だが」
「何でもいつも畑仕事をしているそうだが」
「自らそうして土地を拓いているというが」
「まさか」
貴族達はその地を見回しつつ話した。
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