第二章
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周りに誰もいないしここで泣いた、そして本当に楽しい日々が終わったことを実感した。
それで家に帰った、家に帰ると県外の大学に入学するのでこれからは寮生活だ。その用意をしつつ母に言った。
「もうこれで終わりね」
「高校生活はね」
「凄く楽しかったけれど」
「ええ、ただね」
母は家に帰って私服に着替えて今から引っ越しの準備に入ろうとした私に言った。
「それは一つの楽しい時が終わっただけよ」
「終わっただけ?」
「また新しい時がはじまるのよ」
私に笑顔で言ってきた。
「大学でもね。あんた次第でね」
「私次第でなの」
「そう、あんたが努力していい環境にして」
そうしてというのだ。
「その中で実際に楽しいと思えばね」
「それでなのね」
「また楽しい時がはじまるのよ」
「そうなのね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「また頑張ればいいのよ」
「そうなの」
「それだけよ、だから今h終わって悲しむよりも」
高校時代、それがというのだ。
「これからまた楽しい時をどうして作ろうか」
「そのことを考えることなのね」
「不安もあるわ」
母は私にこちらの話もした。
「これからどうなるかね」
「実は今徐々にね」
卒業してだ、高校時代が終わって。
「その気持ちが大きくなっていってるわ」
「そうした気持ちもあるわ、けれどその気持ちと一緒にね」
「これからどうまた楽しい時にしていくか」
「考えるといいわ、だから大学でも頑張ってね」
そうしてというのだ。
「楽しい人生を過ごしてね」
「そうするわね」
これからはじまる大学時代への不安を感じながらだ、私は母に答えた。そうして引っ越しの用意を全て整えてだった。
大学の寮に入って入学式を迎えてこちらの生活をはじめた、友達を作っていっていいアルバイト先を見付けて大学にも通ってだった。
数ヶ月経って私はこちらでも毎日楽しく過ごせる様になった、この時に母の言った言葉が実感出来た。
楽しい時が終わってもそれで終わりじゃない、また楽しい時を作ってその中に入ればいい。自分でそうしたらいいと。その時が終わっても悲しむことはないまた作ればいいのだと。そのことがわかった。楽園を失ってもまた新しい楽園があるのだと。
PARADISE LOST 完
2021・10・27
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