暁 〜小説投稿サイト〜
おっちょこちょいのかよちゃん
208 氷雪の楽園
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話

 少年は願っていた。

 ヴィクトリア女帝の館。通信機でレーニンから伝達が来る。
「こちらヴィクトリア。どうしたのかしら?」
『こちらレーニン。大変だ、貴様が仕向けている西側の海域を死守している艦隊が殲滅した!』
「何だと!?クイーン・ベスが急に勢いを強めたのか!?」
『左様。剣を奪いに来た者達が奴に加勢し、全滅だ!』
「そんな!剣は!?」
『取られた!』
「長であろうお前が何をしくじっている!?」
『剣に関しては今、赤軍および反日武装戦線に剣を奪いに行かせている』
「私の軍も行かせる!全く!」
 ヴィクトリアは強引に通信を切る。側近も女帝の部屋に入室した。
「女王様!西の海へ派遣した兵達が全滅しました!」
「今それはレーニンから聞いたばかりだ!剣を取り返す為に西側全域を集中攻撃させる!」
「了解!」

 とある西側の山。その山の頂上には雷雲が常に帯びている。山口芳弘、川村承太、安田太郎、そして濃藤すみ子達組織「義元」はその山の(ふもと)にいた。
「すみ子、お前の兄ちゃん達すげえな」
「あの剣を敵の本部まで行って取り返すなんて凄いでやんす!」
「ありがとう、でも、杯を持ってる子が・・・」
「ああ、大野や杉山とも関りがあったみてえだし、心配だな・・・」
 山口が山を見る。
「ここが雷の山だな」
「はい、こちらを奪還すれば形勢逆転も可能と思われます」
 エレーヌが答えた。
「よし、行こうぜ」
 川村が案じた。エレーヌの浮遊術によって皆はエレベーターを上がるかのように上昇していく。
「・・・、来るわ・・・!!」
 すみ子が叫んだ。
「何だって!?もう敵が来ているのか?」
「先手必勝でやんす!」
 ヤス太郎がパチンコを飛ばす。
「やはり来たな、侵入者」
「お前は何者だ!?」
「我が名はアルバート!消えてもらおうか!」
 アルバートと名乗る男は剣を出した。一振りしたが、電撃が来る。すみ子が銃で壁を作って防御した。
「あの雷の山の力を取り込んでいますね・・・。厄介な戦いになりそうです・・・!!」
 エレーヌはそう予感した。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ