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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
考え方の違い
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少年は涙を流すことも悔しがる様子もなく整列へと向かう。
「我ながらよく覚えてるよな……あの試合……」
自嘲混じりのタメ息を漏らしながら選手たちがアップをする球場の外へと足をむけた。
「莉子、栞里」
「陽香、どうしたの?」
スタンドからひょこひょこと降りてくるエースに顔を向ける選手たち。試合の途中経過だとわかった彼女たちは一斉に集まってきた。
「そろそろ試合終わるかも。コールドが見えてきた」
「え?常成が勝ちそうなんですか?」
途中までの試合展開しか見ていなかった紗枝がそう問いかけるが陽香は首を振った。
「六回で東英が逆転したよ。それももう打者一巡してる」
四連打から四球と単打を積み重ねいまだに攻撃を続けている東英学園。その勢いはこの回で試合を終わらせるほどの勢いだということに驚く者と微笑む者と分かれていた。
「準備しようか、瑞姫と莉愛はもう少し動くか?」
「いえ、私たちも行きます」
「試合も見ておきたいので」
汗もしっかりかけているのを確認して球場内へと入っていく選手たち。その様子を真田は遠目で見ながら思考を張り巡らせていた。
(桜華の野球はいまだに未知数……試合の中で探っていくしかないか)
一抹の不安を拭いきれない指揮官。その不安がどう試合に響くのか、この時は誰もわからなかった。
莉愛side
カキーンッ
快音を残しライナー性の当たりが外野へと飛ぶ。それをセンターが飛び込みなんとか捕球してみせたことでスタンドからは惜しみ無い拍手が送られる。
「あぁ!!せっかく捉えたのに!!」
「ドンマイドンマイ」
「次打てばいいよ」
ファインプレーに阻まれた笠井は悔しさを爆発させていたが大山や後藤に宥められていた。
「理沙」
「はい!!」
「ご苦労だった、ベンチに下がってくれ」
「え……」
てっきり再度マウンドに戻るのかと思った後藤だったがまさかの言葉に目を見開く。そんな彼女に変わり背番号7の少女がレフトへと向かう中、青年は彼女を呼び寄せる。
「今日は手こずったからな、明日の決勝のために身体を休ませておいてくれ」
「っ!!はい!!」
楽勝かと思われていた準決勝でまさかの苦戦を強いられた王者。翌日に決勝戦を控えていることを踏まえてエースを温存することを町田は選択した。
「萌乃」
「はい?」
マウンドに向かおうとしていた少女を呼び止める。彼女に対して掛ける言葉は既に決まっていた。
「この試合はお前にやる。あと六人、きっちり抑えてこい」
「はい!!」
その言葉に嬉しそうにマウンドに駆けてい
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