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星河の覇皇
第八十部第五章 秘密兵器その十八

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「今以上にな」
「わかりました、ではです」
「その様に指示を出します」
「そしてそのうえで」
「我々もですね」
「撤退するのだ」 
 自分達もというのだ。
「損害が大きい艦艇、防御力の弱い艦艇からな」
「撤退ですね」
「そうしていきますね」
「そしてそのうえで」
「戦場を離脱しますか」
「無念だが」
 敗北、戦場に最後まで残るという勝利条件を達成出来なかった。それでフラームもこのことを確信するしかなかった。
 それでだ、今無念と言ったのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「次ですね」
「戦力を立て直し」
「そのうえで」
「再び戦いだ」
 オムダーマン軍と、というのだ。
「次こそ勝つ」
「その様にですね」
「シャイターン主席が言われた」
「その様にですね」
「指示を出すのだ」
 こう言ってだ、そのうえでだった。
 シャイターンは今は全軍に撤退を急がせた、そして物資は諦めてでもだった。将兵を一人ずつでもだった。
 撤退させた、そのうえで。
 自分達も撤退に入った、しかし今もだった。
 オムダーマン軍の攻撃は激しい、それで彼はアブーに言った。
「損害は大きいが」
「それでもですね」
「ここはだ」
「何としてもですね」
「一人でも多くだ」
「撤退させますね」
「そして我々もな」
 自分達もというのだ。
「戦場を離脱するぞ」
「そうしますね」
「今はダメージを受けた艦艇が撤退している」
 その段階だ、もうオムダーマン軍の謎の奇襲はなくなっていた。それでそれをよしとして撤退を急がせていた。
 それでだ、こうも言うのだった。
「次はだ」
「無傷の艦艇ですね」
「語詰めのな」
「つまり我々もですね」
「撤退だ」
「では」
 それではとだ、今度はアブーから言った。
「最後の一斉射撃の後で」
「即座に反転してな」
「その瞬間に機雷を撒布しますね」
「あるだけな」
 それだけの機雷をというのだ。
「出してだ」
「そしてですね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「我々の戦場を離脱するぞ」
「そうですね、ですが」
「今の我々はな」
「死線にいますね」
「全くだ」
 まさにとだ、こうも言ったフラームだった。
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