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レーヴァティン
第二百四十七話 札幌入りその五

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「水運もだ」
「あるからだな」
「蝦夷全体を治められる」
「それではな」
「ここから街が出来ていく」
「事実だ」 
 幸正は城の周りを見た、この城も五稜郭と同じ形式で星型である。天守閣はないが塔がありそこに登って周りを見回しているのだ。
「今は僅かだがな」
「家も建ってきているな」
「即ち人が住みはじめている」
「人が住むとだ」 
 どうなるかとだ、英雄は話した。
「そこからだ」
「社会が出来てな」
「店も出来て商いもされてな」
「栄えていく」
「そうだ、蝦夷全体に産業を興してな」
「農業、漁業、工業とな」
「もう林業ははじまっている」 
 本格的にというのだ。
「そうなっているがな」
「あらゆる産業を興してな」
「蝦夷を栄えさせ」
「札幌はその中心だ」
 蝦夷のというのだ。
「そうする」
「そうするな」
「その場所が今出来た」
「そうだな、そして小樽だが」 
 幸正はこの街の話をした、札幌の傍にある港町のことを。
「湊が出来てだ」
「人もだな」
「函館と同じ位にだ」
「人が増えてきているか」
「もう道は整えてある」
 既にそうしているというのだ。
「だからな」
「小樽はだな」
「発展はこれからはな」
「軌道に乗るな」
「その筈だ、そして札幌もな」
「もう既にな」
「道は整っている」
 見ればそうなっている、実際に。
「そして家も建てられている」
「それではな」
「多くの家が建ち」
 これからはというのだ。
「店も出来て商業もな」
「栄えるな」
「そうなっていく」
「あと軍もっちゃ」
 ここでだ、愛実も言ってきた。
「札幌にっちゃ」
「置くいているが」
「兵隊さんもいるとっちゃ」
 それならというのだ。
「やっぱりっちゃ」
「兵隊も人だ」
「そこにお店が出来るっちゃ」
 兵達相手の商売をする店がというのだ。
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