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レーヴァティン
第二百四十七話 札幌入りその三

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「そうなるからな」
「絶対にだね」
「それは行う」
「それがいいよ、さもないとね」
「切ったらそれまで、でな」
「ツケが来るからね」
「その為植林もな」
「行ってきたし」
「蝦夷でもな」
 この地でもというのだ。
「行う」
「そうするね」
「これからもな」
「ただしや」
 耕平は少し苦笑いになって述べた。
「問題は植える木や」
「それだな」
「杉は木材にはええがな」
「針葉樹でな」
「案外自然の恵みは得られん」
「あの木からはな」
「しかも花粉が出てな」
 このこともあってというのだ。
「花粉症にもなる」
「そうだな」
「実はそれがし花粉症でな」
 だからだとだ、苦笑いのまま言うのだった。
「杉のことはな」
「気になるな」
「それでや」
 そのうえでというのだ。
「あまり多過ぎるとな」
「問題だな」
「そやからな」
 それ故にというのだ。
「今言うんや」
「木材だけではないな」
「木のもたらす恵はな」
「それでや」
 その為にというのだ。
「杉だけやなくな」
「他の木もだな」
「植える方がええな」
「そうだな、俺は花粉症ではないが」
「杉のことはわかってるな」
「確かに木材としてはいい」 
 このことを考えると優れているというのだ。
「だが木の実はなくな」
「そちらの恵はないわ」
「木の実を食う獣も寄せない」
「鹿とか食えるもんもな」
「そうだな」
「しかも花粉のこともある」
 耕平はまたこちらの話をした。
「そやからな」
「色々な種類の木を植えるべきやな」
「というかそこにあった木とな」
「同じ種類の木を植えるべきだな」
「それがええやろ、見渡す限り杉の木とかな」
 山々が連なっているがそこに生えている木が全て杉の木であることはというのだ、彼等が起きた世界の日本ではままにしてある景色である。
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