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レーヴァティン
第二百四十七話 札幌入りその二

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「だからな」
「これからもっちゃな」
「築いていく、あらゆるものをな」
「何かを築かないとね」
 桜子は笑って話した。
「やっぱりね」
「何もはじまらないな」
「政もね」
「だからだ」
 英雄は桜子にも話した。
「蝦夷は今はそうしたものがないから余計にな」
「築いていくね」
「そうする、幸い木は多い」
 普請に使うそれはというのだ、木の多さがどういった恩恵をもたらすかをわかっているからこその言葉だ。
「蝦夷にはな」
「その伐採も進んでるよ」
「そうだな、切った後はな」
「植えてくね」
「そうしていく」 
 植林も忘れないというのだ。
「木は生み出せる資源だ」
「植えればね」
「だからだ」
 そうしたものだからだというのだ。
「植林もだ」
「していくね」
「そうすれば木が成長すればな」
「また資源を得られるわね」
「また自然の恵みもな」
 木がもたらすそれもというのだ。
「得られる」
「悪いことはないわね」
「切ってそのままではだ」 
 それを放置すると、というのだ。
「後は禿山や更地になってな」
「何もないわね」
「得られるものなぞだ」
 それこそというのだ。
「ないどころかな」
「山だったら山を流れる雨水を止められないわ」
「そして山の土を流してな」
「いい土壌も流して」
「まさに何もなくしてしまう」
「そうなるよ、これがね」
「そして土石流もな」
 山の土が飴水と共に流れてだ。
「引き起こす、だからな」
「切った後はね」
「植林を忘れない」
「そうしてくね」
「それを忘れるとな」
「そこは何もなくなって」
「災害も起こす」
 そうしたデメリットが生じるのだ、だからこそ植林は重要であるのだ。英雄はこのことも知っているのだ。もっといえばこの世界に来てから政について学ぶうえで知ってそれを行っているのだ。
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