第二十話 楽しく食べられるその五
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「ケーキはドイツが本場でしょ」
「そうそう、ケーキはね」
「あのたっぷりの生クリームがね」
「よくないのね」
「某小説の常勝の天才さんいるでしょ」
「皇帝になった」
富美子も応えた、二人の頭の中に軍服とマント姿で目線が入った金髪の儒子の姿が即座に浮かんだ。
「あの人ね」
「あの人お姉さんにいつもケーキ食べさせてもらってたでしょ」
「甘やかされていてね」
「それでケーキ好きでしょ」
「大人になってからも」
「そこにビールも。しかもね」
「ソーセージね」
「ベーコンにアイスバインに」
姉はさらに話した。
「ジャガイモにはバター、豚の内臓のパイもね」
ギドニーパイのことである。
「そこにケーキ、こうくればね」
「痛風間違いなしなの」
「しかもウィンナーコーヒーでしょ」
姉はコーヒーの話もした。
「コーヒーにも生クリームよ」
「よく飲むそれにも」
「日本じゃお茶だけれど」
「ドイツじゃコーヒーなのよね」
「そのコーヒーにも生クリームときたら」
「痛風一直線ね」
「だからね」
そうした食生活だからだというのだ。
「ドイツじゃ痛風多いのよ」
「そうなのね」
「あのルターも痛風だったし」
宗教改革で知られる彼もだ。
「ビールと他の食生活のせいでよ」
「痛風が国民病なのね」
「あと肥満と薄毛もらしいけれど」
この二つもあるというのだ。
「兎に角ビールで痛風で」
「かな恵にもなのね」
「それはしない様に言ってね」
朝からビールを飲む様なことはというのだ。
「石原裕次郎さんも三食ご飯代わりにビール飲んでたら」
「あの人若くしてだったわね」
「そのせいって言われてるから」
「飲み過ぎ注意ね」
「そういうことよ」
「特に朝から飲む様なことは」
「絶対に駄目ってことよ」
妹に食べつつ話した。
「身体に悪いから」
「そういうことね」
「まああの常勝の天才さんも周りの人達もね」
「赤毛のノッポさんも」
「痛風予備軍の可能性大よ」
「帝国の人達はなのね」
「そう、黄金樹の初代さんも苦しんだってあったでしょ」
この人物もというのだ。
「晩年痛風でとかね」
「そんな文章あったの」
「外伝だったかしら」
「そんなこと書かれてたのね」
「ええ、しかしドイツ人って事実痛風多いのよね」
姉はこのことをあらためて話した。
「本当に食生活がね」
「そうなるものなのね」
「豚肉よく食べてバターもで」
「生クリーム大好きで」
「気をつけないとね」
「ドイツじゃなりやすいのね」」
「ヒトラーなんかも甘いもの好きだったし」
チョコレートが好きでケーキもそうだったという。
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