第二十話 楽しく食べられるその一
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
第二十話 楽しく食べられる
富美子はかな恵達とラインのことから幸せのことまで話した日の夜家で夕食を食べていた、料理は彼女の好物である湯葉に鶏肉のオープン焼きに豆苗のオリーブ炒めだった。彼女はその全部をご飯と一緒に嬉しそうに食べていたが。
姉の美奈代、一緒に食べている彼女が笑って言ってきた。
「あんた幸せそうね」
「だって今日のおかず好きなのばかりだし」
富美子は姉に応えて言った。
「デザート苺でしょ」
「あんたの好きなね」
「牛乳もあるしね」
「あんた牛乳も好きよね」
「子供の頃からね。お酒もあるしね」
「お酒は赤ワインね」
「ワインも好きだしチーズもあるし」
肴はそれだというのだ。
「チーズだってね」
「好きだからっていうのね」
「もう今日好きなのばかりだから」
だからだというのだ。
「幸せよ」
「そうよね、全部好きなものばかりだとね」
それならとだ、美奈代も答えた。
「幸せよね」
「凄くね」
「あんたあと天麩羅も好きだしね」
「特にキスのね」
この魚のというのだ。
「それが好きよ」
「私も好きだけれどね、ただ私豆苗はそんなにね」
「いつも食べてるのに?」
「食べたら歯に挟まるから」
だからだというのだ。
「そのことが嫌なのよ」
「そうなの」
「韮でもね」
この野菜もというのだ。
「どっちも味は嫌いじゃないけれど」
「後で歯に挟まるのが」
「それで学校の友達に会えないでしょ」
「それはね」
「この前彼氏とデートしたら」
美奈代は少し憮然として言った。
「中華料理店紹介してもらったけれど」
「そこでニラレバ食べたとか?」
富美子は韮と聞いてこう言った。
「そうなの?」
「隣の席のおじさんが食べてたのよ、それで彼氏美味そうだなとか言ったけれど」
そのレバニラ炒めをというのだ。
「私は注文止めようって言ったのよ」
「同じテーブルにあったら食べるしね」
「だからね、レバーは好きでも」
それでもというのだ。
「デートの時にレバニラ炒めって食べないでしょ」
「そうした感じの食べものじゃないわね」
「それで歯にも挟まるし」
「デートの時それ見られたらね」
「一生ものの恥だから」
そう思ってというのだ。
「食べなかったのよ、炒飯食べたら」
「そうなのね」
「大蒜だから餃子もなしでね」
「大蒜ならイタリア料理やスペイン料理でも使うじゃない」
富美子は鶏肉でご飯を食べつつ姉に言った。
「そうじゃない」
「それでもよ」
「その時は食べなかったの」
「そう、無難にね」
「炒飯にしたのね」
「それがまた美味しかったけれどね」
「それはよかったわね、けれど歯に挟まるのはね」
今度はそ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ