第四百九十四話 戦士達が集まりその十九
[8]前話 [2]次話
「ルーラさんって」
「それもかなり」
「困ってる人は絶対に助けるし」
「何だかんだ言って」
「そういえばたまにもいつも優しいな」
「完全にわかるまで教えてるわ」
マリア=ラスプーチンとタチヤナも言う。
「そしてそのお陰で」
「たまはどんどん強くなっている」
「お勉強も出来る様になって」
「自信もついてきた様だな」
「というかたまって何も出来ない娘じゃないわよ」
京子はそれは違うと言い切った。
「何か親も先生も見放したっていうけれど」
「それはこの娘の個性がわかっていなかっただけですね」
こう言ったのはみずはだった。
「それがわかればです」
「それで、ですか」
「たまさんに教えられます」
「だからルーラさんは出来るんですね」
「そうかと」
「この娘のことはよくわかったわ」
ルーラ自身もこう言った。
「それでよ」
「後はですか」
「この娘に相応しい教え方をしたら」
そうすればというのだ。
「よくなるのよ」
「そうなんですね」
「この娘の周りの親や先生はそうしたことがわからないってことよ」
「ルーラさんと違って」
「努力が足りないってことよ」
こうも言うのだった。
「要するにね」
「口調は厳しいがその通りだ」
雷真はルーラのその言葉に頷いた。
「この娘の周りはこの娘をわかろうとしていなかった」
「俺もそう思う」
フレイの妹のロキもジブリールを左肩に置いて話した。
「この娘は決して劣っていない」
「そうだな」
「相応しい教え方をすればな」
ルーラがそうしている様にというのだ。
「それでだ」
「よくなるな」
「充分以上にな」
「人それぞれ個性があるんだよ」
ユルセンも言ってきた。
「それをわからないで教えても意味ないんだよ」
「全く以てその通りだ」
仙人もシリアスな顔で頷く。
「それがわからずして何の教育だ」
「おっさんもまともなこと言ってるからわかるだろ」
「この人がまともなこと言うなんて」
夜々も驚きだった。
「凄いですね」
「そこでまたそう言うか」
「あんたの場合はな」
ロキもいつもの前置きを省いて答えた。
「そうだ」
「ぬうう、相変わらずわしは不当に扱いが悪いな」
「不当!?」
ほぼ全員が思ったことだった。
そして皆を代表してユルセンが言った。
「何処がだよ」
「不当であろう」
「当然だろ」
不当でなくというのだ。
「おっさんへの扱いは」
「怠け者だの迷惑だの言ってくれるではないか」
「事実だからだろ」
それがというのだ。
「実際に何の役にも立ってねえしな」
「というかこの前ちょっと動いただけで地震が起こりましたが」
珠雫が言って来た。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ