第七十九話
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
しら?
「佐助、ちょっと東軍に行って来てまつさん助けて来てくれる?」
「まつさん? ……あー、前田の奥方かぁ。何でまた」
「詳しいことは後回しだけど、利家さんも東軍で参加してるからさ。
多分まつさん救い出せれば、利家さんはこっちに味方してくれると思うし」
まつさんが捕らわれたから東軍に味方しているとなれば、まつさんを救っちゃえば利家さんが東軍に味方する理由が無くなる。
それに、個人的なことだけど……前田夫婦にはお世話になったしね。
借りを返すには足りないけれど、少しでもまつさんや利家さんの為になりたいもん。
佐助が私の指示を聞いていなくなったのを見て、私は軽く溜息を吐く。
よし、あのストーカーがいない間に上司に報告をしておくか。
「ねぇ、幸村君聞いて〜? 佐助がさぁ〜」
甲斐に行くと佐助にストーキングされて困るってことと、この前は奥州にまで来て覗き見されてたことを他の皆に聞こえないように伝えておく。
すると幸村君は顔を真っ赤にして、破廉恥でござる、とデカイ声で叫んでいた。
まぁ、周りは訝しがってたけど内容に関しては後で適当に誤魔化しておこう。
佐助が女湯を覗いて喜んでたのを目撃した、とか言っておけばいいか。
「さっ、ささささ佐助がそんな破廉恥を……!! 小夜殿!! 佐助に代わって詫び申す!!
申し訳ござらぬ!! 金輪際、そのようなことはこの幸村がさせぬゆえ」
少し可哀想な気がしたけど、まーいいか。
おばさん発言やら無粋なことをしてくれた礼はこれできっちりしたと思っておこう。かすがにも吹き込んだしね♪
きっと後で佐助が幸村君にぶん殴られるんだろうな、と予想しながら先へと進む事にした。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ