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鳥達への職務質問
第二章

[8]前話
「だからな」
「それでか」
「ああ、そこから脱走したのかもな」
「そうなんだな」
「今から動物園に連絡するな」
「そうするか」 
 スウィストが応えるとだった。 
 シュナイダーは連絡した、するとすぐに動物園の方から人が数人来てだった。
 ペンギンを保護してケースに入れてだ、シュナイダーに話した。
「いや、実は今探していたんです」
「ペンギンをチェックしたらこの子がいなくて」
「生後六ヶ月で名前はサーニカといいます」
「雌です」
「いないと思ったら脱走していたんですね」
「そうだったんですね」
「ああ、わかって何よりだったよ」
 シュナイダーは動物園の人達にほっとした顔で応えた、見れば何時の間にか彼の同僚達も一緒にいる。
「じゃあ今からな」
「動物園に戻します」
「そうします」
「保護して頂き有り難うございます」
「ああ、けれどその前にな」
 シュナイダーは動物園の人達に笑って話した。
「その娘と写真撮っていいかい?ペンギンが街に出るなんて滅多にないからな」
「そうですか、でしたら」
「どうぞ」
「保護して頂いたお礼に」
「それじゃあな」
 シュナイダーはにこりと笑って応えた、そうしてだった。
 同僚達と共にペンギンを囲んで写真を撮った、そうしてペンギンは動物園へと帰って行った、シュナイダー達はスウィストに別れを告げてパトロールに戻った。
 スウィストはアメリカに帰ってからマクレガーにその話をした、するとマクレガーは笑って話した。
「ハンガリーではそうだったか」
「ああ、ペンギンがな」
「街にいたんだな」
「それでそうなったんだよ」
「面白いな、じゃあな」
「ああ、今日もキャンプ場までな」
「パトロールに行こうな」
 こうスウィストに話した。
「そうしてな」
「また梟がいたらな」
「職務質問しような」
「そして助けような」
 飛び立てられないならとだ、こう話してだった。
 二人でパトロールに出た、梟はいなかったが自然は豊かだった。それで二人でその自然の中に入ってパトロールをした。


鳥達への食味質問   完


                2022・4・26
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