第二章
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「そうだったのね」
「やっぱりって」
「だってあなたずっと身体動かしてないし」
毎日朝から晩までパソコンに向かっていてというのだ。
「お菓子とかジュースもですよ」
「口にしながら仕事してるよ」
「だからよ」
「こんなに健康状態悪いんだ」
「そうよ」
母は息子を咎める顔で見て告げた。
「だからこれからは間食をするにしてもスナック菓子とかジャンクフードでなくてね」
「しっかりしたもの食ってか」
「いつもじゃなくて三時とか決まった時間にして」
「おやつか」
「あと飲みものもね」
こちらもというのだ。
「ジュースとか炭酸飲料をいつも飲むんじゃなくて」
「お茶とかがいいか」
「普通のね、それと運動も」
「俺運動全くしないからな」
「お散歩でもいいから」
「運動しないと駄目か」
「そうよ、さもないと今は成人病とかになっていないけれど」
それでもというのだ。
「それがね」
「本当になるな」
「そうなったら手遅れだから」
そうなるというのだ。
「それでよ」
「ちゃんとしないと駄目か」
「ええ、いいわね」
「働いて生活費も家に入れる金も稼いで貯金もしてな」
芳次は母の言葉を受けて難しい顔になり頭を掻いて言った、そこにはどうにもといった言葉も顔に浮かんでいた。
「毎日風呂に入って髭も剃ってるけれど」
「それでもよ、健康のこともよ」
「考えないと駄目か」
「そうよ、だからね」
それでと言うのだった。
「これからはね」
「ああ、生活もちゃんとするよ」
こう言ってだった。
芳次は間食を控え飲みものに気をつけてだった。
毎日散歩をしていった、するとだった。
「今度の健康診断はよかったよ」
「健康になったのね」
「なったよ、とりあえず成人病はなくなったよ」
その心配はというのだ。
「よかったよ」
「それは何よりね」
「いや、成人病になったら」
芳次は眉を曇らせて語った。
「俺も絶対に嫌だし」
「だからこれからも気をつけてね」
「そうするよ、働いていても健康にも気をつけないとな」
「そうよ、まずは自分で気をつけないとね」
母は娘に真面目な顔で話した、そうしてだった。
息子に食事を出した、その食事は魚や豆腐それに野菜という健康的なものだった。息子もそれを食べるのだった。
やることやっても油断は 完
2022・4・24
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