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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第107話:奇跡を手にした者達
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……1!」
〈〈コネクト〉〉
〈プリーズ〉〈ナーウ〉

 空間を繋げる魔法が同時に発動する。2人同時に同じ場所に作り出した事で、魔法陣が普段に比べて大型化。その魔法陣はシャトルの大部分を飲み込めるほどの大きさとなった。

 シャトルは魔法陣を通り過ぎて山の反対側へと通り過ぎる。ただ流石に全体全てを通過させることは出来ず、左右の主翼先端が削り取られるように千切れた。

「あっ!? 先っぽ折れた!?」
「落ち着け立花! どうせ落ちるシャトルだ、主翼など必要無い」
「それにどっちみち待ってるのは不時着だ。そうなれば主翼の一つや二つ無くなっちまう」
「さぁ、その不時着の時が来たぞ! 皆掴まれ!!」

 奏の言葉の直後、シャトルが山の斜面に不時着しそのまま滑っていく。大きく揺れながら尚も猛烈な速度で山の斜面を滑るシャトルは、さながらちょっとしたジェットコースターだ。

 その時、シャトルの先に森が見えた。このままだと今度は森の木々に激突してお終いだ。

「させるかよ、翼!」
「承知!」

 森を見て、奏と翼が颯人達と入れ替わりシャトルの先端へと移動する。そして揃ってアームドギアを巨大化させると、それを用いて森の木々を次々と伐採。強引に道を切り開いていく。

 無事に森を抜けたと思ったら今度はまた山々。
 右側に迫る山を響がガントレットで殴ってシャトルの進路を強引に変えた。

「響ちゃん次左!」

 シャトル自体に進路を変える力がない以上、激突を避ける為には装者や魔法使い達が動くしかない。
 その後もシャトルは装者や魔法使い達により激突を回避しながら斜面を滑り続ける。

 次第にシャトルの滑走の速度も徐々にだが下がって来た、山ももうすぐ抜ける。このまま行けば、全員無事に助かる。

 そう響が希望を抱いた……その時。

「ヤバい、村だ!?」

 シャトルの前に村が広がっていた。このままでは多数の民家を薙ぎ払い、激突してしまう。

「颯人! さっきのもう一回!」
「残念、俺はともかく透の魔力がそろそろ限界だわ」

 ここに来るまで、なりふり構っていられず魔法を多用してしまった。お陰で次に何か大きな魔法を使えば、変身すら維持できなくなるくらい魔力が限界に近付いていたのだ。
 その間にも村は目前まで近づいている。

 この事態に、響がシャトルの前に飛び出した。

「響!?」
「馬鹿ッ!?」
「何をッ!?」

 何をするのかなど、聞くまでもない。その身をもってシャトルを受け止める気なのだ。ここに来るまで、シャトルは大分減速している。今ならば、多少危険でも力尽くでシャトルを止めることは不可能ではない。

 だが1人では無茶である事に変わりはない。
 故に――――

「奏、唄
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