206 海上の撤退戦
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ーン・ベスの艦隊はヴィクトリア女帝の艦隊とぶつかり合っている最中だった。
「怯むな!」
先程の政美の奇襲で戦況はこちらに傾きかけてはいたものの、気が抜けない状況であった。そして自身も船に乗り、前線に立っていた。
「女王様、あちらに高速で走る船が一隻あります!」
「どれどれ・・・」
クイーン・ベスは察した。
「戻って来たんだね・・・。剣を取り返して・・・!!」
フック船長の海賊船に乗る剣奪還班は攻撃を始める。
「私達を狙いに来たわね・・・。戦闘態勢に入るわ」
ゆりが指令を出す。
「フック船長、あの船達を撃ち落とせるかしら?」
「ああ、やってやるともさ。皆の者、かかれい!」
フック船長は水夫達に命令した。水夫たちは砲撃の用意を始める。バーン、バーン、という船の大砲の発砲音が聞こえた。その威力はすさまじく、一気に3,4隻の船を吹き飛ばした。
「俺もやってやる!」
北勢田が放電した。多数の船が黒焦げにされ、爆発される。一方、ヴィクトリア女帝の艦隊は窮地に立たされる一方であった。
「政美ちゃん、水中移動で仕留め損ねを片付けて来て」
「はい」
政美は海中に潜った。魚のように呼吸に苦しむ事無く平気で沈没していく船の残骸や人々を確認する。命が助かった者は水上へ向かおうとする。
(させるかってんだよ!)
政美は左手を長い剣に変化させ、溺れる者を辻斬りしていく。その際中、砲撃がさらに強まる音が政美には聞こえていた。政美は探知能力を利用する。
(別方向からクイーン・ベスの艦隊も攻めて来てるな・・・)
一方、海賊船の船上では湘木が斧で巨木を出してそこから伸びる枝が敵の船を捉えてマストを折ったり、船をひっくり返していく。鯉沢も原子光線で多くの船を爆破していった。そして彼等の攻撃を光江の御守の能力で更に強化され、敵の艦隊は一気に殲滅した。
「船長、向こうにるのはクイーン・ベスの艦隊みたいだけど、向こうへ向かってくれるかしら?」
マリエルが頼んだ。
「どうやらそうみたいだな。よかろう」
フック船長は操縦室に向かった。船をクイーン・ベスの軍に向かわせた。
「クイーン・ベス!」
クイーン・ベスの乗る船に近づいた所でゆりが呼んだ。
「おお、勇士達か!剣を取り返せたのか?」
「ええ、今剣は安全の為、持ってる人は別行動を取らせているわ」
「そうか。ヴィクトリアの艦隊も崩壊に成功した。協力に礼を行っておく」
「そうだ、祝津ゆり。青葉政美がまだ水中にいる。戻るように伝えないと」
ブランデー・ナンが促した。
「ああ、そうだったわね。こちら祝津ゆり。政美ちゃん、船に戻って来て」
『了解』
政美が甲板上に戻って来た。
「私達も共に向こうの岸に戻るよ」
クイーン・ベスの軍の船とゆり達を乗せたフ
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