急激な成長
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<エコナバーグ>
リュカ曰く「僕が得た確かな情報によると、幽霊船はロマリア沖を彷徨っているそうだ!だから行こう!」
突っ込みどころ満載のリュカの言葉に、誰も突っ込めないほど強引に進路を固定させるリュカ。
「と、父さん…ロマリア沖であれば、ルーラを使って頂きたいのですが…」
との、ティミーの一言に、
「そんなにお前はアルルを強くしたくないの?」
と、むかっ腹が立つ口調で言われ、暗黙の了解的に船での移動が確定されてしまったアルル一行!
途中「この近くに、僕の愛人が町を作ってるんだよ!ちょっと寄って行こ!」と、我が儘全開な事を言うリュカ…
その愛人がエコナである事は全員が分かっている為、効果的な反対意見も出せず、リュカの我が儘が通った様に寄港する事に…
ほんの数ヶ月前までは、何もない平原だった場所に、突如現れた発展途上の町…
「す、凄いですねぇ…この短期間で、此処まで町を作り上げるなんて…」
まだ其処彼処に建設中の建物が乱立するが、町としての機能を満たすに十分な完成度のエコナバーグ。
アルル達は町並みを眺めつつ、エコナが住んでいる屋敷へと向かって行く。
するとエコナの屋敷手前で、門番と老人が押し問答をして居るではないか!?
「ちょっと、ご老人相手に何してるんですか!?」
思わずアルルが老人の援護に回ると…
「その老人がエコナ様の邪魔をするから、我々は仕事として追い返しているだけです!」
「ち、違う!ワシ、エコナと、話したい。それなのに、邪魔、言われる。エコナに、会わせない!」
よく見るとその老人は、この場所で町造りを始めたタイロン老人だった!
しかもエコナの命の恩人だ…
「おい!僕等もエコナに会いたいんだ!」
「ふざけるな!エコナ様はお忙しいんだ…アポイントメントのない者を通すわけにはいかない!」
門番の台詞を聞き終わると、リュカはエコナの屋敷を取り囲む塀を素手で破壊し、門番に話し続ける。
「最後通告だ!今すぐ快く通さなければ、貰っている給料じゃ割に合わないほどの痛い目に遭わせるぞ…」
門番は腰を抜かしへたり込んでしまった。
そして「ど、どうぞ…」と、情けない声で呟くのが精一杯だった。
屋敷へ入るやマリーが、
「お父さん格好いい!娘が皆ファザコンになるのが分かるわぁ〜!」
と叫び、リュカに抱き付こうとした…が、
「いってぇ〜!!素手でやるんじゃなかったぁ〜!」
と、右手を押さえ蹲る。
「いてぇ〜…ベホイミ…ベホイミィ!」
それを見たマリーが、
「わぁ〜…ゴメン…やっぱ、格好悪〜い」
と、寸での所で抱き付くのを中止した。
お陰でウルフの心に嫉妬の炎が渦巻く事は無かった。
さて、無理矢理屋敷内に入ったアルル達は、リュカの後に付き歩き勝手に内部を探
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