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オズのホボ王子
第三幕その二
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「自分が色々な場所を見てね」
「そうしてだね」
「そう、そしてね」
 そのうえでというのです。
「先に進むね」
「そうしたものなんだ」
「王子は船長さんになったことある?」
「リンキティンク王と船旅をした時にあるよ」
「それじゃあその時みたいによ」
「すればいいんだね」
「そう、経験があるなら」
 それならというのです。
「その経験を活かすのよ」
「そうすればいいんだね」
「そう、じゃあ今からね」
「船長さんみたいに」
「皆を連れて行ってね」
「そうさせてもらうよ」
 王子は王女の言葉に笑顔で頷きました、そうして自分が先導して皆を先に先にと進んでいきました。その度は順調で。
 モジャボロの弟さんも唸って言いました。
「これは名船長さんだね」
「そうですよね」
「王子は」
「ちゃんと皆を導いてくれて」
「しかもいつも見てくれている」
「名船長さんですね」
「うん、では僕達はその船長さんについていこうね」
 弟さんはジョージ達五人にも応えました。
「そうしていこうね」
「そうしていきましょう」
「そして色々な人のところを巡りましょう」
「倒しい旅をしていきましょう」
「これからどんな旅になるかわかりませんが」
「王子についていきましょう」
「船長さんを信じることは船員の務めだよ」
 弟さんはこうも言いました。
「それは君達もわかっているね」
「キャプテン=ビルさんと一緒の時そうでした」
「魔法使いさんと一緒の時も」
「それでドロシーさん達と一緒の時もでした」
「導いてくれる人達を信じていました」
「そうして旅をしていました」
「そう、信じることはね」 
 このことはというのです。
「楽しい旅をする秘訣の一つだよ」
「若し一緒に旅をする人を信じられないなら」
 ナターシャは考える顔で言いました。
「その旅は駄目ですね」
「もう皆の心がバラバラになって」
 カルロスも考える顔になっています。
「どれだけ楽しい場所に行っても」
「もうそれだけで楽しくなくなりますね」
 恵梨香はこのことがわかりました。
「本当に」
「そう思うとですね」
 神宝は弟さんに言いました。
「一緒にいることを信じることですね」
「それが楽しい旅をする第一歩なんですね」
 ジョージの口調はしみじみとしたものでした。
「そうなんですね」
「そうだよ、ましてオズの国では信じられる人ばかりだね」
 このこともです、弟さんが言いました。
「そうだね」
「いい人ばかりで」
「とても頼りになる人ばかりです」
「しかも旅のことをよく知っていて」
「オズの国のこともです」
「そうした人達ばかりです」
「だったら信じない方がおかしいよ」
 そうなるというのです。
「だからね」
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