スーパーロボット大戦OGs
0042話
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も。こいつは捕虜で、軍が責任を持つんだろう?」
てっきりチンピラやらDC残党やらが出てくると思っていただけに、対応に戸惑う。
……ん? ちょっと待て。少年のパイロット? それってスクール関係じゃないだろうな?
「お前、スクール出身か?」
少年は俺の言葉が理解出来なかったのか、胡散臭げに口を開く。
「あいにく俺は学校なんかに行った事は無い。そんな金があったら食べ物を買ってる」
少なくてもスクール出身じゃない、か。てっきりラトゥーニやアラド、ゼオラ、オウカなんかの仲間かと思ったんだが違ったらしい。
取りあえず、下半身が破壊されているシーリオンに向かって声を掛ける。
「そっちのシーリオンのパイロット、出てきてくれないか? 出てこない場合は、この少年に不本意な態度を取らざるを得なくなるんだが」
その声が聞こえたのだろう、もう1機のシーリオンのコックピットが開きパイロットが出てくる。
「こっちもかよ」
呆れたような船長の声。
それもそうだろう。もう1機の方から出てきたのも先程の少年と同年代の子供だったからだ。ただ、先程の勝ち気な少年と違ってこちらは内向的な印象を受けるが。
「馬鹿、何で出てきたんだよ!」
「だって、このままだと……」
何やら言い合いをしている2人を尻目に、船長へと声を掛ける。
「船長、部屋を用意してくれないか? 取りあえず事情を聞いてみる」
「あ、ああ。分かった。すぐに用意させる。あいつに付いていってくれ」
船長から何やら命令を受けている船員の後を、2人の少年を連れて付いていく。
「なぁ、カルは?」
階段を下りている途中、勝ち気そうな少年に声を掛けられた。
カル。人の名前か? いや、この流れで聞いてくると言う事は。
「カルというのは、3機目のシーリオンに乗ってたパイロットの名前か?」
「ああ、そうだ。俺達の中で1番腕が立つんだ」
自慢げに言って少年に本当の事を言うべきかどうか迷ったが、ここで誤魔化してもどうせすぐに知られる事だと思いなおす。
「3機目のシーリオンは俺達の援軍にコックピットごと貫かれて爆発したよ。あの爆発で生き残っているとは思えない。諦めた方がいい」
「そんな……」
言葉を詰まらせたのは勝ち気な少年の方だった。内気な少年の方は、その瞳に涙を貯めている。
「着きました、ここなら大丈夫です」
「助かる」
船員に礼を言い、2人の少年と部屋の中へと入る。
さて、何でこんな子供達が海賊なんてやってたのやら。口が上手い方ではないが、出来るだけ聞き出してみるとしよう。
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