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ハッピークローバー
第十九話 三つ葉のクローバーその十二

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「本当に」
「だから今の私達はね」
「それだけで幸せね」
「戦争がない世界以上に幸せな世界はない」
「それはそうも言えないわよね」
 一華はかな恵のその言葉に突っ込みを入れた。
「戦争がなくても北朝鮮みたいな国だったら」
「幸せじゃないでしょ」
「餓えていて一切の自由もないから」
「もう将軍様の為だけの国でね」
「それで軍隊ばかりにお金いってね」
 そしてその将軍様の贅沢費にだ、この国は軍事費とそちらの予算だけで何と国家予算の半分近くを占めるという。この国に国家予選はないというがそれに当てはまるものという考えでの概算であるのだ。
「国民はね」
「餓えて死ぬかね」
「弾圧で死ぬかよね」
「もう地獄よ」
 かな恵ははっきりと言い切った。
「階級まであるしね」
「共産主義でもよね」
「階級ない筈だけれどね」
 それを否定することが共産主義の前提だ、だからこそ貴族や資本家、地主といった者達を攻撃して廃止するのだ。
「それがね」
「階級もあって」
「それでよ」
「自由も人権もなくて」
「移動の自由もね」
 これもというのだ。
「ないのよ」
「本当に一切の自由がない国ね」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「娯楽もないわよ」
「今の日本みたいな」
「漫画もゲームもアニメもこんなになくて」
 そうしてというのだ。
「カラオケもスポーツもショッピングもね」
「ないわよね」
「旅行もね」
「移動の自由もないし」
「そう、それでね」 
 そのうえでというのだ。
「誰かと付き合うこともね」
「自由じゃないのね」
「階級があるから」
 それ故にというのだ。
「ないわよ」
「無茶苦茶な国ね」
「今時こんな国あることが凄いけれど」
「あの国にいたら」
「それで幸せじゃないわね」
 かな恵もこう言った。
「戦争がない国じゃなくてもね」
「特撮の悪役の国か組織よね」
 留奈がここでこう言った。
「そうよね」
「うん、まさにね」
「ショッカーとかそう言う」
「昭和のね」
「まんまそうした国だから」
「そんな国にいたらね」
「戦争がなくても」
 例えそうでもだ。
「ああした国はアウトね」
「戦争がなくてああした国にいない」
「それだけでも幸せね」
「そうじゃない?例えが極端過ぎるかも知れないけれど」
「戦争はやっぱりあるしね」
 留奈はそれはと言った。
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