第六十九話 先輩達と会ってもその二十
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「そのことを話すと」
「はい、かなりです」
「真剣なお話になるね」
「ですから先輩とです」
白石さんに言うのでした。
「そうしたお話をです」
「ずっとしていたんだね」
「ここに戻るまで」
「そうなんだね、本当に阿波野君のいんねんは相当じゃから」
白石さんはまたこう言われました。
「物凄くふせ込んで切っていってね」
「そうしていきます」
「そういうことでね」
「新一君のいんねんは魂のいんねんですね」
私も白石さんに言いました。
「お家のいんねんよりも」
「ああ、彼はお家のいんねんも凄いよ」
白石さんは私にこうお話してくれました。
「これがね」
「そうなんですか」
「そう、お父さんのお家もだけれど」
「他にもあるんですか」
「父方のお祖母さんのお家のいんねんもね」
「二つのお家のいんねんがあるんですね」
「だからかなり凄いから」
いんねんがというのです。
「彼はかなり大変だからね」
「お家のいんねんが二つもっていうのは」
流石にです。
「かなりですね」
「そうしたこともあるからね」
「そうですね、ただ新一君は」
他ならぬ新一君を見て思いました。
「一見普通でも持っているいんねんは凄いんですね」
「そうした人もいるけえ」
「そのことは覚えておきます、そして新一君がそのいんねんを全部断ち切るには」
「相当徳を積まないといけないですか」
新一君は私に言ってきました。
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