第一章
[2]次話
産後のひだちがよくて
松木唯は黒髪を短くしている、はっきりとした明るい目で顎の先が尖った然程長くない顔を持っている。赤い唇は大きめで歯は白く鼻の形もいい。
背は一五〇程でスタイルは結構いいが今は。
妊娠中でお腹が大きくなっていた、それでだった。
「もういつも食べてないとよ」
「どうしようもないんだ」
「そうなの」
サラリーマンである夫の公毅に話した、自分よりも二十センチ以上背が高く長方形の顔と涼し気な目で黒髪を規制にセットした痩せた彼に。
「今はね」
「妊娠中だからね」
「ええ、けれど心配よ」
牛乳を飲んで林檎を食べつつ話した。
「体重がどんどん増えてるから」
「お腹の中に子供がいるからだね」
「流石に赤ちゃんが十二キロもないでしょ」
「つまり今は」
「妊娠する前と比べてね」
唯は自分から言った。
「十二キロもよ」
「太ってるんだ」
「今七ヶ月だけれど」
お腹はその大きさだった。
「身体全体がそうでしょ」
「それ男が言うと」
夫は妻に難しい顔で応えた。
「ちょっとね」
「いや、実際にね」
「そうなってるって言うんだ」
「ええ、けれど食べないでいられないのよ」
「どうしてもだね」
「せめて食べるものに気をつけるわ」
こう言ってだった。
唯は果物や野菜を食べていって牛乳を飲んだ、そうしていったがそれでもかなり食べるので太っていってだった。
長男の幸隆を産んだがそれからもだった。
所謂産後のひだちがよくだった。
「身長一五〇だけれど七十キロだったわ」
「それってかなり」
「体型見てもわかるでしょ」
その丸々として全体的に肉が付いている身体で夫に言った、赤ん坊用のベッドには夫そっくりの顔の我が子がいる。
「この通りよ」
「そこでまた言うんだ」
「太ったわ、これは大変ね」
「多少太ってても健康に問題ないよ」
「あるわよ」
妻の返答は強いものだった。
「だからもう痩せるわ」
「ダイエットするんだ」
「ええ、今はボールみたいになってるけれど」
太ってというのだ。
「そこからね」
「痩せるんだね」
「そうして元の体型に戻るわ」
「元っていうと」
「当然妊娠する前によ」
その基の体型の話もした。
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