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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
手組-ふほんい-
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「あなたと山本隊長はあまり馬が合わないことは存じております!!ですが!!ここは山本隊長の為に是非!手を組んでいただきたいのです!!」

と、一同が深々と頭を下げた。

「どうします?置鮎さん。彼らの誠意を無碍にする程、冷酷な人間でもないでしょう?」
「…。」

隣にいた丹下が覗き込むようにして聞いてくる。
置鮎が何を頼まれているのか、それは主に大和と武蔵に関することだ。

「山本さんの指揮能力とあなたのランスロットの戦闘力。そして互いの洗練された部下達が合わさればあの二人を捕えられる。そういうことですよ。」

武蔵、そして大和を捕らえるために山本と手を組め。
丹下はそう言っているのだ。
そして山本の部下達もまた、これ以上失敗を重ねるわけにもいかないため丹下の提案を飲み、隊長の代わりにこうして部下一同で頼み込みに来た。
しかし、

「断る。」

置鮎は首を縦には振らない。

「どうしてです?その方が確実では?」
「私のセイバーの最強を証明する為だ。奴らの協力などなくとも、セイバーは武蔵を倒す。」

彼はランスロットで武蔵を倒すことにこだわる。
部下に横槍入れさせたり罠はらせたりずるしてるじゃないかと言いたいが、彼にとってそれは別だ。
ともかくとして、武蔵を倒したという実績を、山本に横取りされたくないだけなのだ。

「…。」(三度も負けてよくもまぁ大口を叩けんなハナクソが。頭キマッてんなオイ。馬に蹴られたらしいがそれがトドメになったのか?)
「何か言いたそうだな?丹下。」
「いえなにも。」

と、丹下は引き下がる。

「では後のお話はあなたがたでつけてください。もし手を組むのであれば、私からプランをいくつか提供いたしましょう。では。」

と、丹下は白衣を翻し去っていく。
そうして丹下が別室に消え、少しの沈黙が流れると

「お願いします!!」
「どうか!!どうか山本隊長の為にも!!」

部下達がまた懇願してくる。
今度は頭を下げるばかりではなく、一斉に土下座もし始めた。

「どうか!!どうかお慈悲を!!」
「山本隊長は…自らの身体を犠牲にしてまであの憎き竜胆大和と戦うことを選びました!!」
「もうあの山本隊長は…飲食の出来ない身体なのです!!我々とも…もう飲み交わせないのです…!!」
「最後のお願いです…!!私達は…山本隊長にせめてもの勝利をプレゼントしたいのです!!」

両腕を切断され、最前線で戦うことはもう無理だと言われた山本。
しかし、サーヴァントの腕を無理矢理移植してまた復帰した。
激痛の伴うものだったが、彼は執念だけで耐えた。
竜胆大和を倒す。
今の彼にはそれしかない。
2度目の戦いで頭を串刺しにされていても、脊髄が焼け焦げたとしても、根性
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