第十六話〜相棒と相方〜
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ち込みそのまま打とうとしたライフルは爆発する。その爆発の影響でその無頼は行動を停止させた。
それを確認したライはすぐに横に跳ぶようにして移動する。すると今までライのいた場所に鉛玉の爪痕が無数に刻まれる。その威力と音に動揺もせずにライは体勢を立て直す。
ライは無頼から少し距離をとり、手元の蒼月を見つめ呟く。
ライ「やはり本来の出力は出ないか……」
蒼月の刀身は赤く変化している。これはライが対ナイトメアフレーム戦を想定して組み込んだ機能の一つMVSである。元の世界ではメジャーな技術であったが、サクラダイトもユグドラシルドライブも存在しないこの世界の技術では完全に再現することはできなかった。そのため、本来のMVSの半分の切れ味程度しかなかった。
しかし完全な再現はできなかったがそれでも敵に有効なことは今の攻撃で証明されたため、ライはそのことには安堵していた。
蒼月「申し訳ありません、マスター。」
ライ「え?」
いきなりの謝罪の言葉に困惑する。
蒼月「私の性能はあなたの求めるものでは無かったようなので。」
その言葉で先ほどの自分の言葉を思い出す。確かにあの言葉だけでは自分は不満しか言っていないのだ。
自分の相棒の素直さと律儀さに苦笑しながらライは言葉を紡ぐ。
ライ「そんなことは無い。蒼月、君の性能は僕にとってとてもありがたい。これは慰めでもなく事実だから。さっきの言葉を気にしているのなら謝るよ。」
蒼月「しかし―」
ライ「それに君に求められているのはセンサーや通信能力だ。」
現にAMFがジャミングに近い効果を発揮して、並のデバイスのセンサー類は無効化されているのだが蒼月はそのような影響は一切受けていない。
蒼月「……」
ライ「これからも頼りにしているよ。」
蒼月「イエス、マスター」
会話を終えるとライは残りの無頼に向き直る。その表情は感情を表してはいなかったがその瞳には確かな力強さを写していた。
ライは「残り10分で片付ける。」
蒼月「イエス マイ ロード」
そしてライは再び蒼月を構え、その刃を振るうために敵に向かい駆けた。
ホテル・アグスタ正面
ライが無頼と交戦している頃、スバル、ティアナ、エリオ、キャロの四人は苦戦を強いられていた。その原因としてはリニアレールの時と違い防衛戦であること。さらに地形的に敵が広く展開でき、こちらの人員が少ないことから戦域全てをカバーしきれないのだ。
そのことに一番焦りを覚えているのはこの場所の指揮をとっているティアナであった。そんな中一つの報告が入る。
シャマル『ゲスト1、敵を二機撃破!交戦を継続中!』
ティアナ「!……」
戦闘の報告としては吉報では
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