プロローグ
プロローグ〜出逢い:グリエワ〜
しかしこの森は暗い。何処までも木々が続いている。
まさに「黒衣森」という言葉が似合う森だ。
それはそうと、これだけ木が生い茂っていては自分がどこにいるのかさえ皆目見当もつかない。グリダニアを目指していたはずが、いつの間にか道に迷ってしまった。
故郷を懐かしく思う。
アジムステップの草原は広い。遮蔽物も無い。
俺のいた部族は草原全体を高台から見下ろせた。
だから何も不自由はなかった。
だからだろう、この森は見通しが悪すぎる。太陽の光すらほとんど当たらない。
エオルゼアの地には「木漏れ日」という言葉があり、それをこよなく愛する者もいると言う。俺にはまだ理解ができない。
幸い、この辺りにいるモンスターはそれほど驚異ではない。マグナイと剣を交えて育った体だ、この程度大したことは無い。
しかし、ブルボルに似たやつがこんな所にも生息しているとは…
アイツだけは昔から苦手でならん。
「臭い」というのは、ヒトに対して最も有効な攻撃手段であると思う。
そうこうしている内に、どうやら日が暮れそうになっている。この森は光が差し込まないからこそ、夜が訪れるとより暗くなる。
星が見えない。方角が掴みづらい。
今夜はここで野宿するとしよう。
幸い、ドマの忍から身の隠し方も教わった。安全に眠ることが出来るだろう。
また明日、日が昇ったらグリダニアを目指そう……
……………
……………
………ガサッ
近くで物音がした。
何か来る……
「助けて!!!」
茂みから飛び出したのは、モンスターではなく女児だった。
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