第十九話 三つ葉のクローバーその六
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「それでもね」
「気をつけてるのね」
「そうしてるの」
実際にというのだ。
「それでこれからはね」
「食べもの全体について」
「賞味期限はチェックして」
そうしてというのだ。
「飲んで食べるわ」
「そうするのね」
「これからはね」
自分に誓って宣言する様にして言った。
「そうするわ」
「かなり懲りた?」
「懲りたわ」
実際にというのだ。
「もうね」
「やっぱりそうね」
「もう言い尽したけれど」
「お腹が大変だったのね」
「そうなったからね」
「懲りたのね」
「懲り懲りよ」
一華はこうまで言った。
「本当にね」
「そうなのね」
「だからチェックは欠かさないわ」
これからはというのだ。
「私もね」
「そうするのね」
「そういえばね」
留奈が言ってきた。
「陳春花ちゃんっていたでしょ、中一の頃一華と同じクラスだった」
「今農業科よ、あの娘」
一華はすぐに答えた。
「あの娘がどうしたの?」
「あの娘四川生まれでしょ」
「中国のね」
一華はまた答えた。
「それで辛いものが好きなのよね」
「四川料理がね」
「それであの娘がどうかしたの?」
「私あの娘と小四の時同じクラスだったけれど」
留奈は自分のことも話した。
「あの娘中国人は生もの食べないって言ってたわ」
「そうよ、中国人って生もの食べないわよ」
一華もそれはと返した。
「八条学園じゃ慣れていくけれどね」
「うん、けれど基本はね」
「中国人はお刺身とか冷えたご飯食べないわよ」
「生野菜もね」
「絶対に火を通したものを食べるのよ」
「そうよね」
「お刺身食べる地域もあるけれどね」
中国は広いのでそうした地域も存在するのだ。
「けれどね」
「基本はそうよね」
「それであの娘が何か言ってたの」
「何で生もの食べないかね」
留奈も応えた。
「それって昔は中国でも生ものよく食べていたらしいの」
「そうだったの」
「お刺身とかね」
「それは知らなかったわ」
一華は留奈の言葉に興味深そうな目を向けた、見れば料理好きなかな恵だけでなく富美子と理虹も興味深そうである。
「昔はそうだったの」
「唐代とかね」
「ああ、三蔵法師の時代ね」
「あの頃まではお刺身も結構食べていたらしいの」
「そうだったのね」
「だから三国志でもね」
留奈はこの時代の話もした。
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