205 杉山の真意
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な・・・、専用の道具まで用意されとるなんて・・・!!)
その時、脳内に政美の声が聞こえた。
『こちら青葉政美。撤退するよ!今瞬間移動させる!』
「ええ、お願い!」
光江の姿が消える。
「あの野郎、逃げやがったか!」
湘木は3対1で敵とやり合っていた。三人の男は爆薬を大量に投げて湘木に襲いかかる。湘木は武装の能力で防御し、さらに斧で水を発生させ、爆薬の炎を払った。
(これじゃ、いつまでもつか分かんねえ!)
その時、政美から光江やマリエルに対しての時と同じ声が聞こえた。
『こちら青葉政美。撤退するよ!今瞬間移動させる!』
「こちら湘木!ああ、頼んだ!」
湘木の姿がその場から消えた。
「逃げたか!」
「ちい、機械が無力化されてなかったら奴を止める事ができたのによ!」
濃藤は剣を建物に刺してマリエルが出入りできる道を確保し続けていたが、政美のテレパシーが来る。
『こちら青葉政美。撤退するよ!今瞬間移動させる!』
「了解」
濃藤は政美の超能力でその場から離脱した。
三河口は杉山と相対する。だが、彼からは赤軍や敵の世界と同じく凶悪な気配を感じていた。
(聞いた話では誰かが戦争主義の世界の長と身体を共有させたと聞くが・・・)
「杉山君、お前、まさか、戦争主義の世界の長に身体を寄越したのか?」
「寄越した?俺はこいつの仲間になって身体の核として動いてんだ」
「まさにこの少年はこのレーニンの身体の核。私と共闘すると誓ったのだ」
声が代わった。同時に顔も別人に変化する。同じくその場にいたマリエルには先の行動が読めた。
(こいつ・・・、三河口君と剣の能力を吸い取って自分の物としようとしている・・・!)
「貴様の能力、吸収させてもらうぞ」
レーニンが三河口の能力を吸収しようとする。吸収は三河口の武装の能力では防御できなかった。
「巨人!三河口君を連れて戻って!」
「おう!」
豆の木の巨人は三河口を掴んで木に戻る。
「待ってくれ!」
三河口が途中で静止した。
「え?」
「杉山君、お前がレーニンの側についたのは赤軍の目的を達成させる為か?それとも、これが元の日常を取り戻す為に自分にしかできない事だと考えたからか?どっちだ?」
レーニンの姿が杉山の姿にまた変わる。
「俺は・・・」
杉山さとしは答える。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「そうか・・・、豆の木の巨人、戻っていいぜ」
「ああ」
「マリエル、この事は皆に内緒にしてやってくれ」
「え?う、うん」
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