プロローグ
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ーズに違和感を覚えたレヴィアタンにファントムが説明する。
どうやらライズ地区に巣くう勢力が特殊エネルギーを内密に掘り出しどこかに貯蔵している事は確かなようだ。
ちなみに[内密に]というのはネオアルカディアにエネルギー採掘の許可を申請していないからである。
ライズ地区はネオアルカディアの郊外にある地区だが、都市区域内であり、ネオアルカディアの法の管理下にある。
そのため無許可で特定稀少資源の密漁は法により禁じられていた。しかし遠方の郊外であるが故、ネオアルカディアの管理が行き届いておらず、管制当局の監視の目をすり抜けて採掘されてしまっていたらしい。
「あー、そういやここの地区はまだ謎が多いんだったよな」
「ああ。使途が不透明な施設がいくつかある地区でな。こちらの管理の目が薄い故に施設内で何をしているか把握できていない」
「ふぅん、もしかしたら何か危ない実験や研究をしているかもしれないってわけね」
「我らの調べた限り、その可能性は一定数あるとみて間違いないだろう。故に部下の手に任せておくわけにはいくまい」
現在この地区では大量破壊兵器開発などの危険な企みを企てている事が危惧されていた。そして、そのような重要機密案件を執り行っているという事は、敵対勢力の中でも上官が関わっている可能性が高い。
「なるほど、親玉に強えー奴がいるってわけか。んじゃあ部下にはやらせられねえな」
「確かにそれならスタグロフやカムベアス達じゃ心許ないわ。あちらにある程度レベルの高い奴が控えてるなら私が出ないと駄目ね」
幹部格の者が施設に構えているとなると、配下のボス級レプリクラスではおそらく逆に倒されてしまうだろう。
そのため、ネオアルカディア四天王が直々に候補地に出向いてミッションを行う必要があるのだ。彼ら四天は他のレプリロイド達とは一線を画す存在。知能・戦闘力・美しさ・索敵能力など特別に優れたパラメータを保持している。配下のボス格レプリロイド達と比べてもそれら総合能力の高さは群を抜いていた。特別な4人の精鋭達だからこそ彼らはネオアルカディア四天王と呼ばれ、時に闘い、時に統治し、時には笑顔を民衆に振りまき、人民から慕われている。今回は彼らが直々に出向いた上で、目的物の採集、場合によっては敵勢力との戦闘・奪取が必要になる事案だ。
「決まりでござるな。では我ら4人がそれぞれの候補地に出向くとしよう」
「ええ、じゃあ今からそれぞれどこの“施設”に向かうか決めましょ」
「怪しい施設の数は調度キリよく4つらしいじゃねえか。どんな場所だ?」
「エネルゲン水晶発掘所・紫硝子の城・パール空港・ダイヤモンドビルだ」
四人はしばしどの場所に行きたいか考えた。
数刻の後、一番早く手を上げたのは紅一点のレヴィアタンだった。
「あ、じゃあ私、紫硝子の城で!綺麗そうだし」
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