第四百九十四話 戦士達が集まりその三
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「ちゃんと働くことは絶対よ」
「だからわしは働くなと言われておる」
「無能過ぎてなのね」
「だから無能と言うな」
「けれど動いたら迷惑かけるなら一緒でしょ」
「まあ落ち着きましょう」
留吉が間に入ってきた。
「ここは」
「わしは落ち着いておるぞ」
「そうは見えないですから」
留吉はさらに言った。
「どう見ても」
「うう、それで落ち着けというのか」
「お茶でも飲んで」
「酒では駄目か」
「だから言われるんですよ」
「というか何でこの人長官にしてたんだ」
かなり本気でだ、啓太も言った。
「幾ら何でも酷いだろ」
「そうよね」
ようこも言う。
「幾ら何でもね」
「動いたら迷惑かけまくるっていうのもな」
「どうせならだ」
ここで言ったのは月光だった。
「毎朝思いきり木刀か何かで頭を殴ることだ」
「それで気絶させるか」
「そうして一日大人しくさせればいい」
これが月光の提案だった。
「何もしないでしかも朝から大飯に酒だとな」
「それもそうだな」
バリアシオンも頷いた。
「このおっさんだけはな」
「なら私がやる」
タツマキは自分から名乗りを挙げた。
「このおっさんはそうしないと駄目だ」
「殴ってだな」
「そのまま一日眠らせるべきだ」
「それも毎日だな」
「それがいい」
「というかそのまま寝ていたらいい」
有子はぽつりと述べた。
「殴らなくても」
「おう、そうしてやる」
仙人は売り言葉に買い言葉で答えた。
「不貞寝してやる」
「じゃあそういうことで」
「ふん、誰もがわしをろくでなしに言うな」
「事実だろ」
勝己もこう言った。
「おっさんの場合は」
「まさに無駄飯食いだろ」
「まさにな」
ユルセンにも答えた。
「おっさんはな」
「そうだからな」
「だからだよな」
「ああ、もう寝ていてな」
ずっとそうしていてというのだ。
「いいと思うぜ」
「せめてだな」
「いびきうるせえけれどな」
「だったらあれだ」
ユルセンは勝己はいびきの話をしたところでこう言った。
「顔にハンカチかけるんだ」
「そうすればいいか」
「ああ、ちなみに濡れたハンカチだとな」
ユルセンはさらに言った。
「息が出来なくなって永遠にだからな」
「だから駄目か」
「いや、それがな」
「かえっていいっていうんだな」
「そうぜ、ヒッヒッヒ」
「何気にお前もとんでもねえこと言うな」
ねずみ男がユルセンに突っ込みを入れた。
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