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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
馬-わがはいはうまである-
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だがね。」

偉そうな白い男は何やら難しいことを自慢げに述べ始めた。
私はそういったものはよく分からないし嫌いだ。

「怖気付いたのかな?まぁ無理もない。私のセイバーは唯一にして最強。かの宮本武蔵が至ろうとした空にさえも、簡単に手が届くほどの実力の持ち主。だろう?」
「ええ、お褒めいただき光栄です。マスター。」

白い男の後ろにいたこれまた白い騎士がそう言って頷く。
なんだかいけ好かない顔のヤツだ。
なんとなくだがこの白い騎士、忠誠を誓った主を裏切りそうな顔をしている。
私の偏見だ。気にしないで欲しい。

「バカにしたのか?武蔵を。」

と、ここで主人の悪い癖が出た。

「武蔵が至ろうとした”空”はそう簡単に届くものじゃない。そう易々と語るな。」
「簡単に届くものだろう?何せ産廃が至れるならランスロットでも至れる。そう思ったのだがね。」

私から降り、続けてムサシも降りる。
主はムサシをバカにされるといてもたってもいられない性分なのだ。
普段は無表情で冷静沈着なようにも見受けられるのだが、なんというべきか…無表情だが表情豊かなのだ。

「武蔵。蹴散らせ。あいつに現実を分からせてやりたい。」
「任せて。」

サーヴァントにはサーヴァントで戦う。
主は強いがさすがにサーヴァントには敵わない。だから主はムサシを信じて見守るのみ。
しかし、

「撃て!!」

歩き始めたムサシを見て白い男が叫ぶ。
周りにいたやつの手下は皆武器をかまえて撃ち始めた。
まだ勝負も始まっていないというのに、あの白い男は平気で不意打ちをした。

一対一の勝負ではなかったのか?
少なくとも、我々獣の世界において決闘は一対一で行うもの。
私は馬だ。人間のルールはよく分からないがこれは反則なのではないか。
しかし安心して欲しい。
そういった邪魔は主が取り払ってくれる。

「相変わらずだな置鮎。逆に清々しいぞ。」

ムサシを狙う卑怯者を片っ端から斬っていく。
これでムサシは、あの白い騎士との一騎打ちに思う存分集中出来る。

「ええい何をしている!!人質だ!!人質を取れ!!」

白い男は相変わらず叫んでいる。
なるほど、人質か。
主をとらえ、ムサシの自由を奪って一方的に斬るつもりだな?

馬鹿げている。何が一対一の一騎討ちだ。
そういうわけなので

「ヒィイイイイイン!!!!」
「うわっ!?」

思い切り嘶き、立ち上がってみる。
周囲にいた手下は思わず驚き、さらにやつらに対して私は後ろを向くと

「馬程度にビビるな!ともかく奴をひとじぐぶぇっ!?」

思い切り蹴りを入れた。

「オロバス…!」

あの白い2人組は気に入らない。
なので、私も主と共に暴れさせてもらう
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