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八条学園騒動記
第六百五十五話 それでも真似るその四

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「それもだ」
「かなりだな」
「連合一だ、そしてあの頃の日本軍は今以上にだ」
「軍規軍律が厳しかったな」
「鋼鉄の様にな」
 兎角厳しいものであった、その厳しさ故に略奪暴行がほぼなかったので義和団事件で他国が驚いた程だ。
「そうだった、その日本軍でだ」
「そうしたことがあるか」
「ある筈がない」 
 絶対にというのだ。
「それはな」
「その通りだな」
「そもそもそうしたことをする必要があるか」
 洪童はこの点を重点的に述べた。
「一体な」
「ないな」
「公娼制度があってな」
「吉原等の遊郭だな」
「そうしたものがあるならだ」
「そこに声をかければいいな」
「わざわざ人攫いをしてだ」 
 そうしたことをしてというのだ。
「娼婦、慰安婦にするなぞな」
「そうせずともな」
「そうすればいいだけだ」
 遊郭だのに声をかければというのだ。
「大体素人が性病を持っているとどうだ」
「性病が蔓延するな」
「梅毒は当時治らなかった」
 治る様になったのはペニシリンが開発されてからだ、日本でそれが普及したのは終戦直後からである。
「それで梅毒が蔓延するとな」
「軍としてはな」
「大変なことになる」
「戦力が落ちる」
「そうなるからな」
 だからだというのだ。
「余計にだ」
「ないことだな」
「もう慰安婦ははっきりしている」
 洪童は苦々しい顔で言い切った。
「捏造だ」
「それはもう韓国以外の国でははっきりしている」
「そうだな」
「最初に言い募った連中はだ」
 当時の日本のマスメディアや知識人達はだ。
「全員北朝鮮寄りだった」
「韓国が分裂していた時だな」
「あの国のだ」
「工作だったな」
「日本と韓国の関係にヒビを入れる為のな」
「そしてそれは成功してだ」
 そのうえでというのだ。
「今もだ」
「残っているな」
「何故言った奴が全員北朝鮮寄りだ」
 慰安婦が強制だっただの一般の女性を攫ってそれにしただのだ。
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