第六百五十五話 それでも真似るその一
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それでも真似る
洪童は打ち上げの賑やかな中でタムタムとロミオに共にマッコリを飲みながら話していた、マッコリは甘いが彼の表情は苦いものだった。
「兎に角日本に対抗して日本を追い抜こうとな」
「必死だな」
「そうしたお国柄だよね、本当に」
「しかしだ」
それでもというのだ。
「それでいて真似る」
「ああ、韓国のファッションとか芸能関係ってね」
ロミオもそれはと応えた。
「どう見てもね」
「日本そっくりだな」
「文化的なものはね」
「全部日本そっくりだな」
「スポーツチームのユニフォームも」
これもというのだ。
「そっくりだね」
「日本のそれにな」
「日本に対抗して敵対しても」
「そっくりだな」
「髪型もね」
これもというのだ。
「そっくりにするね」
「日本の流行を追っているな」
「どう見てもね」
「そうだな、あれこれ言ってもな」
「日本ばかり見て」
「それで流行も芸能もな」
そうしたもの全てをというのだ。
「日本を追っている」
「そうだね」
「かつては中国の文化を真似てだ」
そのうえでというのだ。
「必死にだ」
「中国風にしていたんだ」
「何しろ自分達の文字を作ってもだ」
ハングルである、李氏朝鮮の五代国王である世宗が民が広く学べる様にと学者達に造らせた文字である。
「使わずにな」
「中国の文字、漢字をだね」
「使っていた」
「それは極端だね」
「特に両班がそうしていた」
支配階層である彼等がというのだ。
「そして忘れられていた」
「何か日本が弾圧して使うことを禁止していたと言っているな」
タムタムは韓国側のその主張を述べた。
「そうだな」
「当時忘れられていた文字をか」
「わざわざ使うなと言うものか」
「わかるな」
「そのまま忘れさせたらいいな」
「それで終わりだ」
まさにというのだ。
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