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レーヴァティン
第二百四十五話 函館入りその五

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「あの連中は結構血の気が多い」
「あそこはそうなのね」
「降る者達もいると思うが」 
 降る様に言えばというのだ。
「間違いなくこの様にはな」
「降らないわね」
「そうだ、降らせたければな」
 それならばというのだ。
「戦ってだ」
「そうして降せっていう様な」
「そうした連中だ」
「信仰もそうよね」
「北欧の神々だからな」
「ヴォータンを信仰していると」
「戦って死ぬ」
 それこそがというのだ、この世界では術や薬で復活出来るが各人の寿命で死ぬとそれで復活は出来ないのだ。
「それが名誉だな」
「最高のね」
「だからだな」
「そう、それ故にね」 
 まさにというのだ。
「バイキングは中々よ」
「降らないな」
「アイヌは自然信仰でね」
「別に戦で死ぬという考えはないな」
「自然を敬い共生する」  
 それがというのだ。
「アイヌの信仰だから」
「特に戦おうとしないな」
「それで平和なのよ」
「そうした考えか、ならだ」
「幕府としてもね」
「穏健にな」
 その様にというのだ。
「ことを進めていく」
「それがいいわね」
「侵略をしてだ」
 その様にしてというのだ。
「そこにいる者達を殺すか奪うよりもだ」
「共存出来たらね」
「する方が楽だしだ」
 それにというのだ。
「後味もいい」
「そうよね」
「縄文人と弥生人は争いもしたが」
「基本共存したみたいね」
「そしてだ」
 その共存の結果としてである。
「混血してな」
「今の日本人になったわね」
「そうなったからな」
 だからだというのだ。
「それで済めばな」
「いいわね」
「ローマも攻めはしたが」
「敵のものは徹底的に破壊したわね」
「カルタゴなりな、だが共存出来たらな」
 その場合はだ。
「支配してもな」
「共存はしたわね」
「そうだった、だからだ」
「ローマはあそこまでの国になったわ」
「だから攻めるよりもな」 
 それよりもというのだ。
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