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レーヴァティン
第二百四十五話 函館入りその四

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 英雄は函館での築城を命じた、すると早速多くの兵に物資が函館に入りその地で大々的にであった。
 五稜郭の築城がはじまった、そして港も築かれていった。それはかなり大々的なものであり青森からだった。
 人もものも次々に港から出ていた、英雄はそれを見てだった。
 帳簿も見てだ、真剣な顔で言った。
「動きが凄いな」
「人もものもかなり動いてね」 
 奈央も帳簿を見て話した。
「お金もね」
「動いているな」
「戦の動き方よ」
「そうだな、このままだ」
「動かしていくわね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「函館の拠点化を進める」
「そうするわね」
「五稜郭がある程築城されたならな」 
 それならというのだ。
「俺達も移るしな」
「このままよね」
「築城を進める、そしてな」
「そのうえで」
「北に進む、俺達もな」
「軍を率いて」
「そうだ、しかし戦になることは」 
 それはというと。
「少なくなりそうだな」
「アイヌの諸部族の帰順がいいわね」
「アイヌ人は戦を好まないというが」
「予想以上ね」
「そうだな、狩猟や漁業で戦には長けている」 
 この世界では尚更だ、山や川、湖に危険な獣や魔物がいるのだ。その彼等と戦いながら狩りや漁をしているからだ。
「だから強いが」
「それでも戦は好まないわね」
「基本自然と共生していてな」
「そうした人達だから」
「戦はしないな、それでだな」
「自分達が脅かされないなら」
 それならというのだ。
「降るわね」
「アイヌ達はな、俺も戦はだ」 
 英雄自身もである。
「好き好んではな」
「しないわね」
「最後の最後だ、自らすることはな」 
 それはというのだ。
「決してだ」
「しないから」
「だからだ」
 その為にというのだ。
「アイヌもそれを知ってか」
「降って来るわね」
「そこはバイキング達と違うか」
 西の浮島にいた彼等とはというのだ。
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