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ダイの大冒険でメラゴースト転生って無理ゲーじゃね(お試し版)
番外2「メラ公(ポップ視点)」
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今まで誰もやりとおしたことが無いので有名なコースだったからだ。止めるべきかとも一瞬思った。

(けど、おっちょこちょいなあいつのことだし、何か失敗やらかして自分からコース変更取り下げてくださいって先生に頭を下げてくるか)

 あいつはあいつだ、それは変わんねぇ。おれはそう思って口を挟むのをやめ。あいつが特別ハードコースの成果としておれでもまだ使えないベギラマの呪文を使って見せた時、おれは思い知らされた。自分の見込みの甘さってやつを。実際はそれでも甘かったんだろうが、先生は解かってた。

◇◆◇

「そ……それは……?!」

 先生がおれたちをアストロンの呪文で鋼鉄の固まりに変え、再び魔王に挑もうとする前に懐から出したモノを俺は知っていた。

「アバンのしるし」

 卒業の証であるペンダントが、三つ。先生はまずダイの首にしるしをかけ、次におれの元に歩いてきた。ダイにかけた言葉を聞いていた俺は、いらないと、縁起でもないことはやめてくださいと拒絶した。勝てない相手に挑むなんてムチャを何故するのかとも言った。だが、先生は勝てない相手だからこそ命をかける必要があると言い。

「それにね、ポップ……やっぱり修行で得た力と言うのは他者の為に使うものだと私は思います」

 先生は語った自分の力はおれたちを守るために授かったのでしょう、と。

「いつかあなたにも必ずわかる日が来ます。だから。その時の為に」

 これを預けておきましょうとおれの首にもしるしをかけ。

「それから、ポップにはこれも。メラゴースト君はここに居ませんし、後で渡しておいてください」

 更にもう一つしるしをかけ。

「メラ公に?! けど、あいつこんな状況だって言うのに姿すら見せないんですよ?!」

 自分が逃げ出そうとしたことも忘れておれはあいつのことを憤ったが、先生は彼はおっちょこちょいですからねと笑うと。

「ポップ、あなたの方が兄弟子なのですから……メラゴースト君のこと、よろしく頼みますよ」

 ひょっとしたら、先生はこの先のことすら見越していたんだろうか。

◇◆◇

「は?」

 理解が、追い付かなかった。メラ公の言葉はおれにゃわからない。それでもダイの様子からただ事じゃないのは解かってたはずだった。

「なんだ、それ……」

 なんで、先生の自己犠牲呪文も耐えた魔王のわき腹が大きくえぐれて、何でメラ公の身体が半分近くなくなってるんだ。

「ぐがあああっ」

 丸くえぐり取られたようなわき腹を押さえて絶叫を上げる魔王と地面でのたうつメラ公。

「馬鹿な、アバンならまだわかる。百歩譲って弟子のガキでも、まだわかる。だが、オレの身体に雑魚モンスター如きがこれほどの傷を」
「雑魚モンスターじゃない!
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