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ダイの大冒険でメラゴースト転生って無理ゲーじゃね(お試し版)
二十三話「覚悟を決めて」
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ある俺は空を警戒しつつ身を隠さなくてはいけない訳だ。
『っと』
言ったそばから空を羽が生えた黄金のスライムが飛んでゆくのが見えて。
(ポップはあっち、で、ゴメちゃんが来た方角からすると、師匠達が居るのは向こう、かな)
ゴメちゃんが飛んできたルートを迂回するように俺は移動を始め。
(あそこか)
視界の中、それなりに遠くに洞窟を見つけて俺は周囲を見回して。
(まだか、いやそろそろ……お)
ゴメちゃんを引きつれて走ってきた兄弟子が、俺の視界を横切り洞窟へと入ってゆく。
(ギャラリーも揃ったし、物語的に考えるならここでダイが海破斬を成功させて――)
俺は空を見上げ警戒するが何事も起きず。
(あれ? 記憶違、っ)
気持ち的に首を傾げようとしたところで、大地が震えた。
『地震?! いや』
よくよく考えたらこの島、師匠の結界に守られてるのだ。おそらくこれは魔王が結界を強引に通り抜けようとでもした結果で。
(あれか)
そして、俺は魔王を目にする。角の様に左右をとんがらせたフード付きローブとマントを身に着けた姿を。
(さて、覚悟の決め時、かな)
その前にまずは移動だろうが。
(ここ、ちょっと近すぎるもんなぁ)
格好はつかないが魔王を見送った俺は洞窟から距離をとり、ただ時を待つ。洞窟が消し飛んだら、移動開始だ。
◇◆◇
『っ』
やたら時間が長く感じ、その時は訪れた。爆発音は三回に及んだ気がする。天に光が突き抜け。
『って、危なっ?!』
洞窟の破片が雹の様に降り注ぐ。思わず怯みそうになるが、ここで足を止めたら間に合わない。
『大丈夫、大丈夫、当たらない、スカラッ!』
自分に言い聞かせながら俺が駆ける先には粉塵に浮かぶ三つのシルエット。アストロンをかけられたダイとポップときめんどうしだろう。
『なら、近くのクレーターのところに魔王は埋まっていると』
場面は整った。
(後は俺が――)
「かああああーッ!」
大声を発し地面から洞窟の残骸をはねのけ魔王が姿を現すも、俺は驚かない。
「ハドラー?!」
アストロンで固まったままの三人は驚きの声を上げ俺にはまだ気が付いていないようだが、それでいい。魔王は勝ち誇りつつ自分が師匠の自己犠牲呪文を耐え抜いたことを語り。それでも受けたダメージによろめいて。
「だがっ、その前に……」
こちらから見えるのは魔王の後ろ姿のみだが、ダイ達が怯んだところを見るに睨みつけでもしたのだろう。
(さぁ、出番だ)
アバンの弟子共を根絶やしにしておかなくてはとまで魔王はわざわざ語ってくれたのだ。この場に来たばかり
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