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ダイの大冒険でメラゴースト転生って無理ゲーじゃね(お試し版)
十七話「メラゴーストはレベルが上がった、たぶん」
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「もうすでにメラ『ゴースト』な訳だけど、うん」
死ぬとか簡単に口にしたくはない、したくはないものの、口からその言葉が漏れそうなほどに俺はバテていた。
(そもそもメラゴーストって非力だからなぁ)
師匠はその辺も加味はしてくれてるのだと思うが、漬物石くらいの石を一個抱えての走り込みを続けただけで俺はもうぐんにょりしている。だが、師匠が休ませてくれるはずなどなく。
「よっと」
どこからかバカでかい岩を持ってきた師匠はそれを軽々と地面に置くと、バンバン叩きつつ言った。
「ではメラゴースト君はこれを呪文で破壊しちゃってください」
と。
「え゛」
俺が顔を引きつらせて固まっても、大丈夫と笑顔を見せ。
「メラミの呪文が使えるようになれば、可能ですよ」
なんていうモノだから、口から魂が出かけるくらいに放心したと思う。
(たぶん このかだい が こなせるよう に なったら、つぎ は 「もう いちだんかい うえ の きょくだいじゅもん を いちにち で つかえる ように なれ」って いわれるんです よね、わかります)
今更ながらに兄弟子の顔芸の意味を俺は実感しつつ遠い目をしていた。
(俺の知ってるVの魔法使いだとメラミって15レベルよりもっと先で覚える呪文じゃなかったっけ)
兄弟子が原作初登場でさらに上の極大呪文の方を使ってたので、個人の才覚によってはそう言うのも無視できるのかもしれないが、うん。
「待てよ?」
無理な理由やこの先に待ち受ける課題に現実逃避したくなった俺ではあったが、別のことを考えていたからだろうか、唐突に一つのアイデアがひらめいて。
「メラ!」
俺は岩に火の玉をぶつけ。
「ヒャド!」
すかさず氷のつぶてをぶつける。
(極端な温度差を生じさせてやれば、固い岩だって――)
師匠が後ろでほう、と感心した様な声を漏らした気がして、いけると俺は確信し、更に呪文を放って。
「呪文の規模がしょぼすぎた」
数分後、中央にヒビの走った岩を前に俺はうなだれていた。きっと、固い鎧に亀裂を入れるとかの条件なら成功していたと思う。だが、初歩の呪文では効果範囲が狭くて岩全体を破壊するには至らなかったのだ。
「いや、発想は悪くなかったと思いますよ」
そう、師匠はフォローしてくれるが、結局課題はこなせておらず。ついでに俺は精神力が尽きかけて、もう呪文を放つのは無理な状況。
「ちくしょうっ」
苛立ちを腕にのせて俺は八つ当たり気味に岩を叩き。
「ぬおおおっ」
岩の固さにむしろ自分がダメージを受けて悶絶する始末。
「あ」
「え?」
だから、気づくのが一瞬遅れた。ヒビの
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