第四百九十三話 白い敵その八
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「俺達が見えていないところまで見ているからな」
「戦場にいてもだ」
スペクターはそのクルツに話した。
「見えない部分もだ」
「あるな」
「しかしだ」
オルフェノク達を倒しつつ言う。
「離れて高い場所にいてだ」
「そこから見ているとな」
「よく見える、しかもだ」
スペクターはさらに話した。
「戦場にいても実際に戦わずな」
「見ていることに専念しているとね」
ミルダも戦いつつ言ってきた。
「かえってね」
「よく見えるな」
「私も経験あるから言えるよ」
「戦場から離れて、それも高いところから見るとな」
「かえってよく見えるものよ」
戦い、それがというのだ。
「本当にね」
「そしてうちの社長は今そうしている」
エルマンは魔法を放ちつつ話した。
「そのうえで指示を出しているか」
「それだけに確実だな」
「確かにな」
ネクロムの言葉にその通りだと頷いた。
「間違いがない位だ」
「言うならボードゲームをしている」
ガドインはこう表現した。
「それも一度に何手も打てる」
「しかも名人がだ」
「なら間違いはないな」
「そうだ、ここは二ノ宮さんの指示に従って戦うことだ」
ネクロムは四人に言い切った、そこには彼に対する信頼それも絶対と言っていいまでに強いそれがあった。
「そうすれば確実に勝てる」
「社長は確かに色々問題がある」
「困った人よ」
「しかしこうした時は確かだ」
「何よりスサノオに対して絶対に勝つつもりだ」
「人間としてな、それならだ」
ネクロムはさらに言った。
「ここは彼の言う通りにしていくべきだ」
「そして戦い」
「そのうえでオルフェノク達を倒す」
「そうしていくべきだな」
「まさに」
四人も頷いた、そうしてだった。
彼等も二ノ宮の指示のまま戦っていった、戦士達は交代もしながらそのうえでオルフェノク達と戦っていった。
その中でだ、ゴーストは戦っていたが。
「あんたは右だ」
「そっちだね」
「そっちを暫く一人で頼めるか」
二ノ宮はこうゴーストに言った。
「そうしてくれるか」
「俺一人で」
「ああ、そっちのオルフェノクは少ないしだ」
二ノ宮は言葉を続けた。
「さらにだ」
「俺の英雄達がなんだ」
「充実しているからな」
それ故にというのだ。
「あんたが英雄達をあんたが思うだけ使ってだ」
「そうして戦っていいんだ」
「そっちはあんたに任せる」
右の方はというのだ。
「いいな、奴等はあんたを見ていない」
「何か正面ばかり攻めてるね」
「だからだ」
「俺はその右を衝くんだ」
「そして深海さんは左だ」
今度はスペクターに声をかけた。
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