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東方絆日録 〜 Bonds of Permanent.
共存編
純一:予期せぬ来訪者
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…」

両津「くっ…!」


中川、麗子ともに財力は上司である両津を凌駕していた。それをいいことに両津は度々2人に金の無心をしていたのである。


両津「うるさいなあ!そもそも帰ろうったって方法がないんだからどうしようもないじゃないですか??」

大原「そうだった…」


大原はガクッと膝をついた。


両津(フッ、これで勝ったな。)


それを横目にほくそ笑む両津。
しかし直後、純一が驚きの言葉を口にした。


純一「大原さん、帰る方法ならありますぞ」

大原「なに??」

両津「なんだって??」


『信じられない』という表情の2人をよそに、純一はある人物の名を呼んだ。


純一「紫さん、いるんでしょう?」


呼びかけに反応するように中空に「スキマ」と呼ばれる空間が出現し、その中から一人の女性が出てきた。八雲紫ーーー「妖怪の賢者」の異名を持つ古参のスキマ妖怪だ。


紫「はーい、純ちゃん?」

両津「おお、金髪(パツキン)ギャル!」

大原「美人だ…」

純一「こちらはすきま妖怪の八雲紫さんです」

紫「初めまして両津さん、大原さん。八雲紫です」

大原「はあ、どうも」

紫「経緯はずっと見ていましたわ。元の世界に戻る方法…よね?」

両津「さすがに無理ですよね?だってホラ、異世界に来ちゃったわけだし??」

紫「それができちゃうのよー。私の能力にかかれば……ね?」


紫はそう言って右の人差し指で空中をつぅーっとなぞった。するとどうだろう、なぞったとおりにスキマができたではないか!


紫「ここを通れば派出所は目の前ですわ」

両津「ちょっと待て!今のはどういう手品なんだ??」

紫「これが私の能力ですもの。タネも仕掛けもございませんわ」

両津「そうだった!あまりに人間そっくりなもんだから妖怪ってのを忘れていたぞ!」

大原「背丈も麗子君ぐらいあるしな(それに胸も…)」


思わず胸元に目がいく大原。


両津「部長、なに紫さんの胸見てるんですか」

大原「なっ…何が悪い!男の本能なんだから仕方ないだろう??」

両津「冗談ですよ。まさか本当に見ていたとか…?」

大原「うるさい馬鹿者!」

紫(ふむ、面白いコンビね…。)


子供のようにギャーギャー言い争う2人を紫は微笑ましく見ていた。



ーー
ーーー


純一「月光仮面ではありませんが、疾風(はやて)のように現れて嵐のように去っていきましたね」

紫「ええ、そうね」


結局、2人は帰っていった。
紫が「また幻想郷に来たければいつでも呼びなさいね」と言うと(特に両津が)嬉しそうにしていた
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