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東方絆日録 〜 Bonds of Permanent.
共存編
早苗:僕らのクラブのリーダーは…。
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俯いてしまった。


(西)「ああ…いや!“特別な存在”っていうのは確かかもしれんね。街の至るところに(主)の肖像画(イラスト)があるし、日本はおろか、世界で(主)を知らん人はおらんもん」

ナズーリン「そうでしょうそうでしょう!教祖様はすごいお方なのですから??」


(西)が慌ててフォローするとナズーリンはまた得意げになって胸を張った。


西(面白い妖怪(ひと)やね…。)



ーー
ーーー


妖怪の山が近くなってきたとき、道端に誰か佇んでいるのを(西)が見つけた。


(西)「ナズーリン、“ご主人”ってあの人やない?」

ナズーリン「ん?」


それは金髪と黒髪が混じった少女だった。
派手な虎柄の腰巻をしており、手には鉾らしきものを持っている。


ナズーリン「はぁ…」


ナズーリンは大きなため息をついて少女に近づいていった。


ナズーリン「ご主人、ご主人。どうしたんだい?……ご主人?」


ナズーリンの主人らしきその少女は放心状態で無反応である。


ナズーリン「えいっ!」カプッ

ご主人?「あ痛っ??」


ナズーリンがご主人の耳を噛むと彼女が我に返った。


ご主人?「ナ、ナズーリン??」

ナズーリン「やあご主人、ずいぶん放心状態だったじゃないか。どうしたんだい?」

ご主人?「ああ、どうしましょう。誰にも言わないでほしいんですが実はまた宝塔を失くしてしまったんです!これで637002710回目ですよ…」

ナズーリン「宝塔ならご主人の部屋の前さ。出かけるときに“ここへ置いておくよ”と声をかけたじゃないか」

ご主人?「あれ、そうでしたっけ?」


ナズーリンは呆れ気味に首を横に振った。


ナズーリン「しっかりしてくれご主人。これではどちらが主人なのか私も分からなくなってくるよ……ああ、西村様。先ほどお話しした私の主人・寅丸星でございます」

(西)「やっぱり……。私は外界人の西村早苗です。ナズーリンが“西村様”って言いようけど気にせんで下さいね」

寅丸星「?」


ナズーリンが星に『一緒にご主人を探して下さったんだ』と素早く耳打ちする。


星「それはそれはありがとうございました。私は毘沙門天の化身にして僧侶の寅丸星と申します。よろしくお願いしますね」

ナズーリン「私は西村様を守矢神社にお送りする途中なんだけど、ご主人も来るかい?」

星「そうだったんですね。私もお伴しましょう」

(西)「よかとですか?ありがとうございます!」

星「いえいえ」




ーーー星も加わり、三人で守矢神社へ急いだ。
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