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東方絆日録 〜 Bonds of Permanent.
共存編
早苗:やまびここ
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スカーレット姉妹が和解したことに満足した(西)は翌日の朝早くに紅魔館を発った。



ーー
ーーー


人里を歩いていると大きな寺があった。命蓮寺(みょうれんじ)というらしい。
境内を覗くと緑色の髪をした犬耳の少女が掃き掃除をしていた。


(西)「おはようございます。よか天気ですね」

犬耳少女「おはよーございます!よか天気ですね!」(ぎゃーてーぎゃーてー)


少女に挨拶すると大声で怒鳴られたため、耳がキーンとなった。


(西)「そげん怒鳴らんだっちゃよかろうもん…」

犬耳少女「そげん怒鳴らんだっちゃよかろーもん!」(はらそーぎゃーてー)

(西)「なにそれ。お経?」

犬耳少女「なにそれ!お経!」(まーかーはんにゃー)

(西)「話しができんばい…」

犬耳少女「話しができんばい!」(はーらーみーたー)


カチンときた(西)は思わず叫んだ。


(西)「バカヤロー!」

犬耳少女「なんだとテメー!」

(西)「会話が成立した!?」

犬耳少女「これを生業(なりわい)としているんだから仕方ないでしょ!? ただでさえ相手にされないっていうのに……」


若干涙目になりながら抗議する犬耳少女に(西)はドキッとした。


(西)「それはすまんやったね…。ところでお名前は?」

犬耳少女「聞いて驚け、見て笑え!私は妖怪・ヤマビコ!その名もーーー」


(“幽谷響子”と大書した紙を広げる)


犬耳少女「ーーーだ!」

(西)「やまびここ?」

幽谷(かそだに)響子(きょうこ)「惜しい!“かそだに・きょうこ”と読むんだよ!確かに“幽谷響”は“やまびこ”とも読むけどね!」

(西)「響子ちゃんね。ウチは西村早苗っていうんよ。よろしくね」

響子「よろしくお願いします!!!!」

(西)「うわ、すごい声!」


そこで(西)は先ほどの謎めいた言葉を思い出した。


(西)「さっき何か言いよったやん。あれは何やったと?」

響子「お経(般若心経)だよ!」


自慢げに語る響子。
なんでも、朝のお勤めの読経を聞いているうちに暗唱できるようになったのだという。


響子「でも、ただお経を読むだけじゃ物足りないし正座は痛いし……。私も色々ストレスが溜まって大変なのよ」

(西)「ヤマビコ業界も大変なんやね」

響子「だから最近はよく路上ライブを開いてそこで思い切り歌ってストレスを発散させてるの。今夜も19時からそこの道端でやるから早苗ももし良かったら来てよ!」(じーくーかいぼーさつ)

(西)「ありがとう、行けたら行くね!」

響子「うん、待ってるよ!!」




ーーーその
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