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東方絆日録 〜 Bonds of Permanent.
共存編
早苗:修羅場
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※レミリア視点
(西)「まずはじめにお訊きしますが、レミリアさんはフランちゃんをもうかれこれ500年近くあの地下室に幽閉しているそうですね。なぜですか?」
レミリア『そんなの決まっているじゃない。フランが私の手に負えないからよ』
私がそう言った瞬間、目の前にいる人間ーーー西村早苗といったかーーーが怒りを露わにした。
「勝手に決めつけているだけじゃないですか?フランちゃんはこちらが思っている以上に純真です。レミリアさんの言うことなら恐らく何でも聞くと思いますよ」
まったく煩い小娘だ。
外の世界の、それも二十歳そこそこの糞餓鬼の意見など聞きたくもないが、それでは会話が成立しないので仕方なく話しを続ける。
『私だってフランのことはいつも考えているわよ。でもほら、フランは少し狂気の量が多いでしょう?だからそれが正常値に戻るまでの間、フランを閉じ込めているの。これはあの子を思ってのことよ』
「それはつまり・・・?」
『不測の事態が起こったときにすぐ駆けつけられるほうが安心でしょう?……それに紅魔館の恥さらしは隔離しておいたほうが私にとっても都合がいいからね』
そう言ったあとでハッとした。思わず本音が出てしまったからだ。
だが時すでに遅し。フランはもとより、パチェも咲夜も唖然としている。
『あー、いや。…なんだその、今のは……』
何か話そうとするが何も言葉が出てこない。まさに危機的状況。
「レミリア………。
きさん
(
貴様
)
、
なんこきようとや
(
何ほざいてんだ
)
こらあ!!!」
怒声に驚き見ると、早苗が怒気と殺気全開で私めがけて突進してきた。
早苗独特の言い回し(博多弁)と彼女が放つ今までに感じたことがないような殺気で私は完全に
射竦
(
いすく
)
められて動けない。
早苗は私に強烈な飛び蹴りをかましてきた。
『ぐはっ??』ガツン!
玉座が倒れ、私は頭部を強打した。
そのまま馬乗りの体勢になった早苗が私の胸ぐらを掴み、耳元で怒鳴ってきた。
「フランは“こんなことなら生まれてこなければよかった”とまで言うたっちぇ!
なしこげんなるまで放置しとったとや
(
どうしてこうなるまで放置していたんだ
)
!それが姉のすることや!?
みかけぼうぶら
(
見かけ倒し
)
のその場しのぎ。それが当主のやること!? ?
違おうもん
(
違うだろ
)
!」
涙目かつ涙声の早苗から何発も殴られる。
人間の女性のパンチなどたかが知れているので痛くはないものの、私は早苗のただならぬ雰囲気にすっかり
気圧
(
けお
)
されてしまい、もはや身動きする気すら起きなかった。
ーーー結局、フランが泣きながら仲裁に入るまでの間、私はずっと早苗に叩かれ続けて
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